2010 Fiscal Year Annual Research Report
高解像度MRIを用いた視神経疾患における神経内代謝物質の組成解析
Project/Area Number |
22591944
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
橋本 雅人 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (90295353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大黒 浩 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30203748)
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Keywords | 視神経 / MRI / MRスペクトロスコピー / N-アセチルアスパラギン酸 |
Research Abstract |
高解像度3-Tesla MRI装置を用いて、視神経に対するプロトンMRスペクトロスコピーを試み、ヒトのin vivoにおける視神経内に存在するN-アセチルアスパラギン酸をはじめとする生体内代謝物質を捉える実施計画を遂行した。 1:正常者における視神経MRスペクトロスコピーの施行 3-Tesla臨床用MRI装置(GE社製Signa HDx, 3,0T)を用いて頭部MRIを施行した。得られた画像から球後視神経、視交叉、視放線、視中枢領域に各々関心領域を設定し、各関心領域において最適な撮影条件(エコー時間、繰り返し時間、コイルの選択など)になるように工夫しプロトンMRスペクトロスコピーを施行した。結果として、眼窩内球後視神経では3×3×15mmの関心領域を設定して基礎実験を行ったが、開眼、閉眼どちらにおいても眼球微動による眼窩内脂肪のプロトンの混入が2.OppmのN-アセチルアスパラギン酸の解析の妨害となった。一方、視交叉部、視放射領域のMRスペクトロスコピーでは生体内代謝物質を捉えることが可能であった。また、大脳皮質に局在する視覚中枢は鳥距溝を中心とする7x12x30mmの関心領域が皮質代謝解析に最適であることがわかった。また、再現性も確認したうえで、健常者30名に対してこの研究におけるインフォームドコンセントを得、正常者の視神経MRスペクトロスコピーを施行するに至った。 2:正常者における視神経内生体内代謝物質の濃度解析 1で得られたデータをMRスペクトロスコピー解析コンピューターで解析し、MRスペクトロスコピーで得られたN-アセチルアスパラギン酸の濃度解析を行った。同様な方法でコリン、クレアチン、グルタミン酸についても濃度定量を行った。
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