2012 Fiscal Year Annual Research Report
マウス涙腺を用いた機能的3次元培養腺房の作製と、その細胞生物学的検討
Project/Area Number |
22591957
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Research Institution | 防衛医科大学校 |
Principal Investigator |
伊藤 正孝 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 准教授 (30534896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今城 純子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (20223323)
唐澤 容子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 助教 (60535540)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 涙腺 / ドライアイ / 細胞培養 / 外分泌腺 / 細胞生物学 / マウス |
Research Abstract |
1 涙腺上皮細胞のair-lift培養による分化誘導 分化誘導培地を用いた涙腺上皮細胞のair-lift培養では、数週間の培養の後に角膜・結膜および皮膚様の構造物が生じ、涙腺上皮組織中に含まれる幹細胞/前駆細胞の各種上皮組織への多分化能が示唆された。これらの所見は、アルカリ外傷等の後に生じる眼球表面の角化症のin-vitroモデルとなりうる。しかしながら、その後各種培養条件を検討したものの、これまでのところ3次元的な機能的涙腺への分化には成功していない。3次元培養とair-lift培養について、更に複数の方法を検討する必要がある。 2 上皮成長因子(EGF)と肝細胞成長因子(HGF)の培養涙腺上皮細胞への影響 涙腺はその器官発生において結膜上皮下の間葉組織から分泌される維芽細胞成長因子(FGF)10の刺激を受けて上皮が増殖・遊走し、初期の発芽が起こる。しかし、胎生後期には涙腺上皮がFGF10への感受性を失うことも観察されているため、マウスを用いて、胎生後期から生後初期における涙腺上皮細胞の増殖に関わる因子を検索していた。その中でわれわれは、この時期の涙腺上皮から内因性としても産生されるEGFとHGFの刺激を受けて上皮が増殖を活性化させることを発見して報告している。そこで今回は、これらの成長因子に、更にそれぞれの阻害剤を組み合わせて、働きを詳細に検討した。その結果、内因性のEGFまたはHGFの一方を阻害した場合には、他方の増殖因子を投与しても増殖促進作用は弱く細胞死抑制効果も低下した。更に両者を阻害すると、全ての細胞が死滅した。これらの実験結果は、胎生後期から生後初期に採取したマウス涙腺の器官培養においても同様であった。 以上の知見は、3次元培養下で機能的腺房を作成する上でも必須であると考えられ、涙腺の機能的3次元培養腺房の作成には更なる培養方法の検討が必要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)