2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591964
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大月 洋 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 名誉教授 (70093672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 学 岡山大学, 大学病院, 助教 (00548505)
河野 玲華 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (40301296)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 上斜筋麻痺 / 眼窩MRI撮影 / 上斜筋低形成 / ARIX遺伝子 / PHOX2B遺伝子 / 遺伝子多型 / 表現型 / 立体感覚 |
Research Abstract |
1.37名の特発性上斜筋麻痺を対象にARIX遺伝子とPHOX2B遺伝子のポリメラーゼ連鎖反応による増幅と塩基配列決定を行い、2遺伝子の一塩基変化と上斜筋断面積比(患/健側)、頭部傾斜試験、他覚的回旋偏位の表現型との関係を解析し、ARIX遺伝子、PHOX2B遺伝子のどちらか一方、または両者の遺伝子多型を認める症例では患眼の健側に対する上斜筋断面積比が有意に大きく、上斜筋低形成を示す症例の割合が少なくなることを明らかにした。 2.17名の特発性上斜筋麻痺と14名の健常者を対象に上斜筋低形成の定量化を目的にMRI撮像画像から上斜筋の最大断面積を算出し、健常者の上斜筋最大断面積の2変量正規楕円(95%)から逸脱する症例を上斜筋低形成と判定し、患側に対する健側上斜筋の断面積比を求めた。さらに17例を含めた計30例の片眼上斜筋麻痺を対象に上斜筋低形成の占める割合を解析した。その結果、8(47%)に低形成を認め低形成群の平均断面積比は0.49(レンジ、0~0.75), 非低形成群のそれは 0.49(レンジ、0.86~1.14)で、健常者のそれと有意差がなかった。この結果から断面積比が0.75以下は低形成と判定され片眼性の特発性上斜筋麻痺の約50%に上斜筋の低形成があることを明らかにした。 3.10名の健常者を対象にframe sequential方式の3Dテレビ上にランダムに交差視差をもつ視標を呈示し知覚した立体視の程度をペン先で表現することで幾何学的理論値に対する立体感覚の割合を算出した。その結果、視差サイズに応じて変化する立体感覚を認め、視差に対する立体感覚量は理論値に対して平均(SD)91.7(1.1%)で、本方式は個人間のバラつきは小さく、再現性も良好であることを示した。 4.VF-14質問による上斜筋麻痺が46%を占める麻痺性斜視手術の利得は白内障手術と有意差がないことを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)