2011 Fiscal Year Annual Research Report
ES・iPS細胞を用いた網膜神経前駆細胞の分化機構の解析
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22591969
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 登 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (40235982)
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Keywords | ES細胞 / iPS細胞 / 網膜細胞 / 視細胞 / 神経分化 |
Research Abstract |
ヒト網膜細胞の分化機構の詳細は不分明である。 これまで網膜神経前駆細胞から網膜神経節細胞を経て双極細胞や視細胞に分化すると考えられているが詳細は確認を要する。我々はips細胞から網膜神経前駆細胞を精製する培養法を確立しクローン化にも成功した。この網膜神経前駆細胞はnestin,musashi1,six3,chx10を同時に発現している(Suzuki N,et al.Establishment of retinal progenitor cell clones by transfection with Pax6 gene of mouse induced pluripotent stem(iPS)cells.Neuroscience Letters 2011)。この細胞株はフィプロネクチン存在下に神経分化誘導培地とともに培養すると網膜神経節細胞、双極細胞および視細胞に自然に分化する。 そこで視細胞への分化を加速させる基礎的検討として、この細胞を種々のサイトカイン、成長因子、ケモカインとともに培養して視細胞への分化誘導能を評価した。その結果、特定のふたつのサイトカインがCD73陽性の視細胞前駆細胞へ分化誘導できることが明らかになった。具体的にはSDF1とMCP1であり、それぞれの存在下は95%程度の細胞がCD73陽性視細胞前駆細胞へと分化する。これは更にRhodopsin陽性細胞とRed-opsinとGreen-opsin陽性細胞にまで分化する。 このような高純度の視細胞集団についてはこれまで全く報告は無い。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
視細胞への最終分化機構にかかわるサイトカインを同定することができた。今後は、より高効率に視細胞を分化誘導できる条件を設定し、そこに関わる転写因子を明らかにする。
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Strategy for Future Research Activity |
上述したように高効率に視細胞を分化誘導できるようになったが、Rhodopsin陽性細胞とRed-OpsinおよびGreen-Opsin陽性細胞の分化の別れ道、分岐点については明らかでない。その点をこの細胞群を用いて明らかにする。
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Research Products
(6 results)