2012 Fiscal Year Annual Research Report
体外細胞死誘導法を用いた新しい小児神経芽腫ワクチン療法の開発
Project/Area Number |
22591984
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
井上 成一朗 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70431690)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 / 自然免疫 / 小児固形腫瘍 |
Research Abstract |
我々は小児神経芽腫に対する、より効果的かつ安全なあたらしい免疫治療法の開発を目指した。その基礎研究として、抗悪性腫瘍薬によりApoptosisを誘導された神経芽種細胞が抗原提示細胞に貪食され、引き続き免疫反応を誘導するメカニズムを解析し、その結果をもとに抗腫瘍効果を示す抗原提示細胞の誘導法の開発を試みた。 マウス神経芽腫細胞Neuro-2aは、各種抗悪性腫瘍薬により、濃度依存性に細胞死が誘導された。各種薬剤を培養系に添加し培養後、FACSで解析すると、Neuro-2a細胞の細胞死誘導過程で本法によるNeuro-2a細胞の細胞死においてApoptosisが誘導されていることが確認された。さらに、これらのうちDoxで処理したNeuro-2a細胞を貪食細胞及びCD8α+リンパ球と混合培養を行うと最もIFN-γ産生を介したリンパ球増殖反応を惹起することが判明した。 とくにDoxorubicinを用、培養系で神経芽腫細胞にApoptosisを誘導してマウスに投与したのち、未処理の神経芽腫細胞を接種すると、Apoptosis細胞を投与せずに未処理の神経芽腫細胞を接種したマウスと比較して平均生存期間が延長する傾向が認められ、Apoptosis細胞投与が宿主の神経芽腫細胞に対する免疫反応を惹起した可能性が考えられた。しかし腫瘤を形成した神経芽腫に対する腫瘍増殖抑制効果は確認できず、さらに強い抗腫瘍免疫反応を惹起する方法の開発が必要と思われた。 これら今回の研究で得られた知見をもとに新たな免疫療法の開発を目指して研究を継続していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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