2012 Fiscal Year Annual Research Report
膜結合型増殖因子の分子機構:リンパ浮腫治療戦略の創成
Project/Area Number |
22591998
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中岡 啓喜 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (30172266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 聡史 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (50419511)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / リンパ管新生 / 増殖因子 / トランスジェニック・マウス |
Research Abstract |
本研究では、膜結合型増殖因子である表皮増殖因子(EGF)ファミリーのうち、Heparin-binding EGF-like growth factor(HB-EGF)がリンパ管新生を誘導し、リンパ浮腫改善につながることを見出し、新たなリンパ浮腫の治療戦略を創生することを目的としてた。 まず、この実験系の確立のために、創傷治癒の亢進、血管・リンパ管新生の亢進が期待される実験個体として、表皮特異的HB-EGF誘導発現マウス(K5 Dox HB-EGF TG)の作製を行った。本トランスジェニック・マウスの作製に当たっては、通常の交配では胎生期の着床に問題があり系統維持ができなかったため、遺伝子発現誘導システムを用いてK5 Dox HB-EGF TGを作製した。作製にあたっては、tetracycline responsive element (TRE)プロモーター下にHB-EGFを発現するトランスジェニックマウス (TRE-HB-EGF TG)および表皮特異的ケラチン5(K5)プロモーター下にrtTAを発現するトランスジェニック・マウス(K5-rtTA TG)を交配し、TRE-HB-EGF TG; K5-rtTA TGを作製した。このマウスが表皮特異的HB-EGF誘導発発現マウス(K5 Dox HB-EGF TG)である。 当該マウスから得られた知見を基礎として、組織再生に関与する増殖因子のうち、血管・リンパ管新生に関わる増殖因子の作用を検討した。リンパ管内皮細胞の膜表面では、特異的蛋白質のshedddingが誘導され、内皮細胞の遊走が促進されるという知見を得た。これらにより、本研究課題ではリンパ管新生に関わる分子機構の一つが解明されたと考える。この結果、今後リンパ浮腫治療の基盤が創出される可能性があると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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