2010 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織におけるオステオアクチビンの作用機序の解明
Project/Area Number |
22592043
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
後藤 哲哉 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (70253458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 繁 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10118078)
片岡 真司 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (80364149)
黒石 加代子 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (60468303)
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Keywords | 歯周組織 / オステオアクチビン / 歯根膜細胞 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 歯牙移動 / 免疫染色 / RT-PCR |
Research Abstract |
オステオアクチビン(OA)は骨硬化症のモデルラットよりその原因遺伝子として分離同定された分子であり、当初は骨芽細胞の骨形成を促進する分子であると考えられていたが、近年、ガン細胞や線維芽細胞にもOAの発現が報告されている。我々も以前の研究で、歯根膜線維芽細胞(PDL)にもOAが発現していることを見いだした。本年度の研究ではin vivoではラットの臼歯を実験的に歯牙移動させOAの局在を調べた。その結果、OAはPDLのみならず牽引側に存在する骨芽細胞および圧迫側に存在する破骨細胞にも局在が確認された。PDL細胞については免疫陽性反応を示すものの、圧迫側、牽引側でのOA免疫染色の染色性の違いは認められなかった。in vitroでは、ヒトPDL細胞を用い、伸展刺激を加えた時のOAの発現をRT-PCRおよび免疫染色にて調べた。伸展刺激を加えたPDLは刺激を加えない対照群に比べ、RT-PCRではOAの発現に変化がなかったものの、免疫染色ではOA免疫陽性細胞が減少していた。これらの結果より、PDL細胞に伸展刺激を加えると、OAの発現の変化はないものの、細胞外ドメインの切断(シェディング)が起こり、細胞ドメインが遊離したためにOA免疫陽性細胞が減少したものと考えられた。この伸展刺激により遊離したOAが歯槽骨の骨芽細胞まで到達し、歯牙移動時には牽引側での骨形成の促進に関わっている事が予想されたので、現在は、培養PDL細胞に伸展刺激を加えたときの細胞外ドメインの遊離をELISAで調べると共に、その伸展刺激を加えた時の培養液を使い、骨形成が促進されるかどうかを検索中である。
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Research Products
(6 results)