2012 Fiscal Year Annual Research Report
Sez12ノックアウトマウスで認められた顎形態異常の分子機序に関する研究
Project/Area Number |
22592050
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
梶原 景正 東海大学, 医学部, 講師 (00204397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
渡部 聡 独立行政法人農業生物資源研究所, ゲノム研究センター・家畜ゲノム, 主任研究員 (80391572)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 22q11欠失症候群 / 軟骨内骨化 / Dgcr2 / Sez12 |
Research Abstract |
Sez12ノックアウトマウス(GFPノックイン)で認められた四肢・尾骨の長骨発育不良や上顎骨の短縮による顔貌異常、またそれに付随して鼻中隔湾曲・咬合歯列不正・歯牙破折などの所見と、Sez12発現分布との関連性について内在性Sez12プロモーターで制御されたノックインGFPの発現動態を指標にして組織化学的に検討した。ノックインGFPは、生後マウス骨格系では成長板で高い発現が認められ、さらに成長板における軟骨内骨化過程では、分化過程にある肥大軟骨細胞で最も強いGFP発現が認められた。一方、関節軟骨や鼻中隔などの静止軟骨細胞や成長板の増殖軟骨細胞ではGFP発現はほとんど認められなかった。従って、Sez12は軟骨細胞の分化過程で発現を増強させ、正常な骨格発育に何らかの影響を与えていることが伺える。さらに、Sez12を欠失したマウス胎仔線維芽細胞(Sez12-KO MEF)にSez12を過剰発現させると細胞生存率が高くなることから、Sez12遺伝子機能は骨格形成においても分化過程にある軟骨細胞の生存維持を制御する可能性が示唆された。そこでSez12は膜タンパク質であることを踏まえ、軟骨分化過程を制御する様々なシグナル伝達経路について検討したところ、Sez12-KO MEFではTGF-βシグナル分子であるリン酸化Smad2レベルが増加する傾向にあった。またpull-downアッセイを行なったところ、TGF-β受容体との相互作用が認められた。TGF-βシグナルは、軟骨細胞の最終分化を抑制し、前肥大軟骨層以後の分化を抑制することが知られている。以上のことから、Sez12タンパク質は細胞膜においてTGF-βシグナルを抑制性に調節することで軟骨内骨化を正常に進行させる役割が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)