2012 Fiscal Year Annual Research Report
顎顔面の神経因性疼痛発症機構の組織化学的および神経化学的研究
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22592051
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
三枝 禎 日本大学, 歯学部, 講師 (50277456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 美行 日本大学, 歯学部, 講師 (50246906)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アドレナリン受容体 |
Research Abstract |
青斑核などからのNA(ノルアドレナリン)神経は,中脳辺縁系DA(ドパミン)神経の投射領域である側坐核へ入力する。このNAとDA神経の機能的相互関係を,側坐核のα1およびα2受容体が同部位のNAとDA放出制御に果たす役割の面から解明するため,これらの受容体へ作用する薬物が無麻酔非拘束ラットの側坐核の細胞外NAおよびDA量に及ぼす効果を指標として,in vivo脳微小透析法実験を行った。α1受容体系薬物(拮抗薬のprazosin,作動薬のmethoxamine),α2受容体系薬物(拮抗薬のRX 821002,作動薬のclonidineまたはUK 14,304)はいずれも灌流液に溶解して,単独または併用して側坐核へ微小透析プローブを介して逆透析により灌流投与した。 その結果,prazosin(6 nmol)はNA量を増加させたのに対し,DA量は減少させた。また,methoxamine(24 pmol)処置の結果,NA量に変化はなかったがDA量は減少した。Prazosin(6 nmol)のNA量に対する効果は,NAとDA量には影響を与えない用量のmethoxamine(24 fmol)の併用により抑制され,methoxamineのDA量に対する効果もNAとDA量には影響を与えない用量のprazosin(6 pmol)の併用によりほぼ完全に消失した。一方,いずれのα2受容体系薬物(RX 821002,clonidine,UK 14,304)もNAとDA量には影響を及ぼさなかった。 以上の結果から,側坐核ではNA神経終末に分布するα1受容体が同部位のNA放出を,また,DA神経終末に分布するα1受容体が同部位のDA放出を,それぞれ抑制的に制御することが示された。また,同部位に分布するα2受容体は側坐核のNAおよびDA神経活動制御には目立った役割を果たさないことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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