2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592061
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
太田 正人 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70313228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 隆 独立行政法人理化学研究所, 免疫・アレルギーセンター, 研究員 (40333299)
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Keywords | 味蕾幹細胞 / BrdU標識長期維持細胞 / 遺伝子群の検索 / Hes1 |
Research Abstract |
本研究においては、味蕾を形成する口腔上皮幹細胞(味蕾幹細胞)特有の組織幹細胞の維持領域を同定し、味蕾幹細胞が維持されるニッチの分子機構を解析することによる味蕾幹細胞ニッチのパラダイムシフトを目的としている。 そこで、本年度は1)京都大学影山研究室で作成されたHes1flox/+マウスを分与してもらい、上皮特異的にノックアウトマウスを作成できるK14-Creマウスと交配することにより、味蕾上皮でのHes1遺伝子のコンデショナルノックアウトマウスを作成する。2)作成されたHes1コンディショナルノックアウトマウスの表現型の解析として、最適化されたBrdU標識長期維持細胞(BrdU-LRCs)の標識条件と同定条件を用いて、Hes1コンデショナルマウスにおけるBrdU長期標識および標識細胞追跡実験を行う予定であった。しかしながら、東日本大震災の影響によって前述した遺伝子改変マウスの譲渡およびマウスの作成ができなかった。よって、実験計画を変更し、1)味蕾幹細胞の維持に関わる微小領域として、茸状乳頭だけでなく、有郭乳頭に注目し、BrdU長期維持細胞の同定をおこなった。その結果、細胞代謝の活発な細胞群が有郭乳頭を構成する細胞群の大半を占めているが、有郭乳頭基底部でエブネル腺の接合部に近い領域に、BrdU長期維持細胞が局在し、維持されていることを発見した。また、この領域はHes1遺伝子を発現していることをin situ hybridization法を用いて確認した。味蕾幹細胞の維持に関わる特異的遺伝子群の検索として抽出された候補群の遺伝子にHes1は含まれており、この領域が味蕾幹細胞である可能性が高い。また、観察結果から、エブネル腺も同一の幹細胞に由来する可能性が示唆され、この領域の組織幹細胞として重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東日本大震災によって東京医科歯科大学にて飼育していた遺伝子改変マウスの飼育に支障がでただけでなく、様々な実験機器や保管していたサンプルの廃棄および再収集に手間取った。また、京都大学から譲渡予定の遺伝子改変マウスについても、同様の理由で譲渡を受けていない。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は1)京都大学影山研究室で作成されたHes1flox/+マウスを分与してもらい、上皮特異的にノックアウトマウスを作成できるK14-Creマウスと交配することにより、味蕾上皮でのHes1遺伝子のコンデショナルノックアウトマウスを作成する。2)作成されたHes1コンディショナルノックアウトマウスの表現型の解析として、最適化されたBrdU標識長期維持細胞(BrdU-LRCs)の標識条件と同定条件を用いて、Hes1コンデショナルマウスにおけるBrdU長期標識および標識細胞追跡実験を行う予定である。 また、Hes1遺伝子自身が細胞質と核をシャトリングされることによって制御されている可能性が予備実験から得られており、その機構についても培養細胞を用いて解析する予定である。
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[Patent(Industrial Property Rights)] Pharmaceutical co,position for prevention and/or treatment of bone disease, functional food or health food comprising the composition, and pharmaceutical preparation comprising the composition as active ingredient2005
Inventor(s)
Yonezawa Takayuki, Cha Byng-Yoon, Akazawa Hiroyuki, Truya Toshiaki, Woo Je-Tae, Ohta Masato
Industrial Property Rights Holder
Yonezawa Takayuki, Cha Byng-Yoon, Akazawa Hiroyuki, Truya Toshiaki, Woo Je-Tae, Ohta Masato
Industrial Property Number
11184774.5-2101
Filing Date
2005-12-11
Overseas