2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592061
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
太田 正人 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (70313228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 隆 独立行政法人理化学研究所, その他部局等, 研究員 (40333299)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 味蕾幹細胞 / 幹細胞ニッチ / Hes1 / 上皮特異的ノックアウトマウス / 徐法性ナノゲル |
Research Abstract |
一つの味蕾には、味細胞のほか、構造維持や分泌なのどの機能を持った支持細胞などの40~120個程度の異なるタイプの細胞が含まれている。古典的な研究結果から提唱されている味蕾幹細胞のモデルでは、『味蕾基底部の基底細胞が味蕾の幹細胞であり、基底細胞から様々な細胞が分化し、生涯にわたり維持されていく』と信じられてきた。しかし、他の組織の組織幹細胞で明らかにされた共通特性を味蕾の基底細胞は具していないことが明らかになってきた。本年度は、味蕾幹細胞ニッチに関連することが示唆されるHes1遺伝子に注目して、上皮特異的なHes1ノックアウトマウスを作成し、味蕾幹細胞が維持されるニッチの分子機構を解析することにより味蕾幹細胞ニッチのパラダイムシフトの検討を計画した。しかしながら、動物飼養施設等の事情により、京都大学影山研究室作成のHes1 flox/+マウス、および上皮特異的ノックアウトマウス作成用K14-Creマウスを用いた味蕾上皮でのHes1遺伝子のコンデショナルノックアウトマウスを作成を行なうことができなかった。 そこで、他の組織で幹細胞の維持に関わると考えられる遺伝子群Chd3/4について発生段階から生後4週までの口腔組織での発現パターンを観察し、細胞増殖への影響をsiRNAにより機能解析した。また、徐法性ナノゲルを用いて細胞増殖因子を局所適用するというアッセイ法を開発し、BMP2とFGF18などの細胞増殖因子が生体組織の修復を有意に改善することを明らかにした。Hes1は細胞シグナル因子のNotchファミリーを介したシグナルによって発現を制御されており,本年度開発した方法を器官培養法などと組み合わせることにより、上皮特異的Hes1ノックダウン組織を作製し,味蕾幹細胞ニッチの本態の解明に応用することが期待される。 これらの結果の一部については、論文にまとめ、発表を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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