2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592071
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
増山 律子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (60297596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小守 壽文 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00252677)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 破骨細胞 / カルシウムチャンネル / カルシウムシグナル / カルシウム / 骨代謝 / TRPV4 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、受容体型カルシウムチャンネルTRPV4の機能と活性化制御機構に注目し、骨代謝担当細胞での細胞内カルシウム恒常性やカルシウムシグナルへの貢献、骨代謝における役割などについて検討を進めた。TRPV4の活性化にはカルシウムカルモジュリン複合体のチャンネル応答領域への結合ならびに、非筋型ミオシン分子の応答が関係することが見出されたことから、本年度は非筋型ミオシン分子の不活性化(脱リン酸化)がカルシウムチャンネルの機能と破骨細胞の細胞活動に及ぼす影響を検討した。 これまでの報告からミオシン軽鎖の脱リン酸化により非筋型ミオシンの機能が障害されること、Rhoキナーゼ経路を抑制することでミオシンは脱リン酸されることが知られている。そこで、Rhoキナーゼの阻害剤で培養破骨細胞を処理し、細胞機能ならびにカルシウム流入を評価し、ミオシンの不活性化とTRPV4機能の関連性について検討を行なった。 骨髄マクロファージから破骨細胞を分化させる過程でRhoキナーゼ阻害剤により刺激すると、細胞の分化が遅延し、巨大な破骨細胞は出現せず、破骨細胞の成熟化には至らないことが観察された。さらにこの変化をタイムラプスイメージングシステムにより顕微鏡観察画像を取得し、細胞の遊走性を評価すると、Rhoキナーゼ阻害剤処理により分化段階で細胞の動きは減衰することから、細胞の分化に重要な細胞の融合率が低下することが考えられる。また分化した破骨細胞においてTRPV4の開口を特異的なアゴニストで刺激したところ、Rhoキナーゼ阻害剤処理によりカルシウム流入活性の減少を確認した。これらの結果から、破骨細胞の細胞機能に関与するTRPV4のカルシウム流入機構には、ミオシン分子の活性化が細胞の分化過程で関わると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)