2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592078
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
柴田 恭子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (90133438)
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Keywords | 歯周病 / P.gingivalis / ゲノムプロジェクト / プロテアーゼ / マイナー線毛 / ヘミン結合タンパク質 / HBP35 / 抗体 |
Research Abstract |
歯周病原菌Porphyromonas gingivalisは、線毛(fimA)の型によりI~V型に分類されている。日本人の歯周炎患者から分離されるP.gingivalisにはII型が多いという報告から、II型TDC60株のゲノムプロジェクトを開始している。同時に、免疫療法開発のための新規標的分子の探索を目的とし、TDC60株に特異的に発現する分子の探索と解析を行っている。本年度は、本菌株に特異的に発現している分子の探索を主として行った。W83と比較した結果、TDC60においてのみ存在する遺伝子、或はW83と比べた時に発現変動が大きい遺伝子について優先的にクローニングを開始した。P.gingivalisW83(IV型)とTDC60(II型)の二次元電気泳動を行い、MALTI-TOF-MSにて、TDC60で発現が増大しているマイナー線毛分子M飴1、コラーゲン代謝に関わるDap2,aminoacyl-histidine dipeptidase(PepD-2)を同定した。EXACT cloning kit(Bio-Rad)を用い、それぞれのリコンビナント標品を精製した。特に、マイナー線毛は、TDC60株ではマイナーではないことを見いだした。病原性との関連性が示唆される。PepD-2は、Ala-アミノペプチダーゼの性質も示したが、遷移金属イオン存在下、carnosine(β-alanylhistidine)を基質とし、β-alanineとL-histidineへの代謝活性を有していたことから、生体のヒスチジン含有ペプチド代謝に影響を及ぼす可能性が示唆された。一方、共凝集因子であり、ヘミン結合分子でもあるHBP35については構造解析の終了し、Cys残基の重要性について予備実験を行った。構造情報と合わせて、ゲノム創薬を目指し、抗体以外の本分子の阻害分子の探索を開始している。
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[Journal Article] Characterization of hemin-binding protein 35 (HBP35) in Porphyromonas gingivalis : its cellular distribution, thioredoxin activity and role in heme utilization.2010
Author(s)
M.Shoji, Y.Shibata, T.Shiroza, H.Yukitake, B.Peng, Y-Y.Chen, K.Sato, M.Naito, Y.Abiko, EC Reynolds, K.Nakayama
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Journal Title
BMC Microbiol
Volume: 25(E-pub)
Pages: 152
Peer Reviewed
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