2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592078
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
柴田 恭子 日本大学, 歯学部, 講師 (90133438)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歯周病 / P. gingivalis / ゲノムプロジェクト / プロテアーゼ / マイナー線毛 / 抗体 |
Research Abstract |
歯周病原菌Porphyromonas gingivalisは、線毛(fimA)の型によりI~V型に分類されている。日本人の歯周炎患者から分離されるP. gingivalis にはII型が多いという報告から、II型TDC60株のゲノムプロジェクトを開始し、全遺伝子配列解析を終了し、NCBI databaseに公開した。一方、免疫療法開発のための新規標的分子の探索を目的とし、TDC60株に特異的に発現する分子の探索と解析を行い、本菌株に特異的に発現している分子として、W83株、ATCC33277株と比較し、TDC60においてのみ存在する遺伝子、或は他株と比べた時に発現変動が大きい遺伝子について優先的にクローニングを行った。タンパク質発現の比較は、二次元電気泳動を行って比較解析し、MALTI-TOF-MSにて同定した。TDC60 で発現が増大している マイナー線毛分子Mfa1、コラーゲン代謝に関わるDap2, aminoacyl-histidine dipeptidase (PepD-2)についてクローニングを行った。ATCC33277株にて、マイナーな短線毛と呼ばれるMfa1は、TDC60株では発現量が多く、決してマイナーではないことを明らかにした。TDC60株で発現量の多いとされるPepD-2は、Alaに特異性を示すアミノペプチダーゼでありながら、遷移金属イオン存在下、carnosine (β-alanylhistidine)を基質とし、β-alanineとL-histidineへの代謝活性を有していた。立体構造解析を行い、一般的なジペプチダーゼ阻害剤のベスタチンの構造結合状態から、本酵素の阻害が、菌の増殖をも抑制することを見いだした。糖利用菌ではないP. gingivalisのエネルギー獲得経路としてのジペプチダーゼの重要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)