2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592086
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
福間 裕 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教務職員 (50253688)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筑波 隆幸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30264055)
岡元 邦彰 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10311846)
西下 一久 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20237697)
坂井 詠子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10176612)
|
Keywords | 歯周病 / カテプシンC / ノックアウトマウス / 歯周病原性細菌 / 上皮細胞 |
Research Abstract |
歯周病は、細菌感染による歯肉上皮細胞の破綻とそれに続く免疫担当細胞によって引き起こされる疾患である。しかし上皮細胞の病態解析は免疫担当細胞の解析に比べ、殆ど行われていないのが現状である。本研究では、ヒト・カテプシンCの遺伝子異常が、重度の歯周病と手掌・足底の角化異常を引き起こすことに着目し、カテプシンCノックアウトマウスを使用して、歯周病における上皮細胞での本酵素の生理学的・病理学的役割について解明を目指すものである。 まず本年度については、カテプシンCノックアウトマウスを用いて歯周病原性細菌P.gingivalisを口腔内に感染させた後、in vivoによる口腔内上皮細胞および皮膚上皮細胞の病態を解析した。これには、肉眼的・病理組織学的解析を行なった。具体的には口腔内感染後、歯肉部・舌部・口蓋部・舌下部・頬部の5点について発赤・浮腫・欠損・乾燥・発疹の観察項目を設定し、3段階評価でスコアー化した。また、発症のピークになる時間を算定し、病理組織学的解析を行った。その結果、野生型マウスに比べ、カテプシンCノックアウトマウスの歯肉部位での炎症の増加と骨吸収の増加が認められた。しかしながら、予想よりも骨吸が弱いため、今後感染方法を詳細に検討していく予定である。骨吸収での至適条件が決定された後に、病理組織学的解析において炎症反応、すなはち、炎症性サイトカインであるIL-1,IL-6,TNF-αなどELISAキットを用いて解析を行う予定である。
|
Research Products
(7 results)