2012 Fiscal Year Annual Research Report
MRスペクトロスコピーと拡散強調イメージングを用いた腫瘍hypoxia診断法確立
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22592091
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
榮田 智 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80325662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佛坂 由可 長崎大学, 大学病院, 講師 (10244089)
佐々木 美穂 長崎大学, 大学病院, 助教 (10437874)
中村 卓 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30172406)
木村 泰男 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30253686)
角 忠輝 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80284701)
角 美佐 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90284702)
市川 陽子 長崎大学, 大学病院, 助教 (90380857)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | hypoxia / MRI |
Research Abstract |
腫瘍細胞の増殖とそれに伴って起こるべき血管新生との間のアンバランスによって生じた低酸素領域(hypoxic area)は、腫瘍の悪性度や遠隔器官への転移を助長し、このため患者の予後を大きく左右しかねない要素だとされる。しかしこの hypoxic area を早期にそして的確に診断する手立ては非常に限られている。そこで、hypoxiaに伴う細胞自体の変化を拡散強調MR画像にて解析を行った。細胞膜におこる変化のうち細胞浮腫では、細胞内の水分子が増加し、さらに細胞膜の電位の変化で細胞膜周辺にトラップされる水分子の量が増加するため、hypoxic areaではADCが低下すると予想したが、結果はその通りであった。また、hypoxiaが続くと、細胞死をまねくことがあると予想される。そこで経路の異なる細胞死、すなわちアポトーシスとネクローシスについて検討を行った。アポトーシスでは、cell shrinkageやmembrane blebbingを認めるが、cell swellingは認めない。一方、ネクローシスでは、cell swellingが認められた後、cell shrinkageやmembrane breakageが見られる。アポトーシスにおけるADCは低下し、ネクローシスではADCが上昇した。この結果から、ADCは細胞膜の存在や変化との関連が示唆される。組織内の拡散は、細胞膜の存在により運動を制限されると考えられているが、細胞膜の形態や構造、機能などのうち何が拡散に影響を与えているのかはまだよくわかっていない。ADCと細胞膜との関連を明らかにしていけば、悪性腫瘍内部の hypoxic area を早期にかつ正確に捉えるシステムを確立することに寄与するものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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