2010 Fiscal Year Annual Research Report
拡散強調MRイメージングを応用した再生軟骨分化評価法
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22592092
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
角 忠輝 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80284701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 美佐 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90284702)
佐々木 美穗 長崎大学, 病院, 助教 (10437874)
木村 泰男 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30253686)
中村 卓 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30172406)
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Keywords | 再生医学 / 核磁気共鳴撮像法 / 軟骨 / 拡散強調撮像法 |
Research Abstract |
3次元的に再構築された軟骨組織において、現時点では移植した軟骨の分化、移植組織成熟の程度、さらには微細な石灰化の3次元構造などを非侵襲的に評価することは困難である。関節軟骨の質量の70-80%を構成する水分子は細胞膜や細胞外基質によって運動が複雑に制限されるため、複数・多方向の拡散成分を示し、組織内の水分子の運動性と軟骨の材料特性との間にある密接な関係を把握するために、MR拡散強調撮像におけるみかけの拡散係数を求める。ここで、DNA複製や修復に関与する酵素Flap endonuclease 1 (FEN-1)は、これが欠損した場合ヒトの細胞では紫外線やアルキル化剤によるDNA障害に際しその修復が不完全になり、細胞周期のS期におけるチェックポイント機構が働かなくなる酵素であるが、我々が以前作成した、その機能を欠損させた遺伝子をI型コラーゲンのプロモータ下で発現させるようにしたトランスジェニックマウス(tgマウス)は、骨粗鬆症などの老化現象が進行しており、このマウスから得られる細胞によりin vitroにおける組織(細胞)内拡散係数を測定することで3次元的再生軟骨を作成するに当たっての基礎データを収集した。tgマウスより得られた肺線維芽細胞初代培養株を樹立させた。この細胞株と野生型マウスの肺線維芽細胞株を比較しつつ用いることにより、マウス個体ではできない実験系を組み立てることが可能となる。軟骨分化に関与する種々の遺伝子を過剰発現させたり、或いはsiRNAを用いてそれらの発現を抑制して、軟骨分化のメカニズムを調べることがこのステップでの主目標となる。現在、組織片を作成するに十分な量の細胞数が得られる変異型、野生型の線維芽細胞株を作成中である。
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