2012 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部癌治療による口腔粘膜障害低減を目指した内因性酸化ストレス抑制療法の確立
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22592093
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60165701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬童 寛子 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00301391)
富田 和男 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60347094)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 頭頸部放射線治療 / 口腔粘膜障害 / アポトーシス / 内因性酸化ストレス抑制療法 |
Research Abstract |
我々は放射線照射によりミトコンドリアから活性酸素(ROS)が産生され、アポトーシスがおこることを示した(Motoori et al., 2001)。本研究では[アポトーシス]を抑制する内因性酸化ストレス抑制療法の確立を行なうことを目的として研究を始めた。平成22年度から24年度を通じ、次のことを明らかにした。1)まず、18.8 Gy1回照射に対する細胞のROS発現、脂質過酸化発現(HNE)を調べた結果いずれも照射後3時間で有意に増加し、またアポトーシスをおこした。2)照射然前および照射後のVitamin E投与で、ROS、HNEの現象、およびアポトーシスが抑制された。照射後のVitamin E投与で、ROS、HNE、およびアポトーシスが抑制された。3)細胞に、MnSOD遺伝子ベクターをトランスフェクトした場合、ROS、HNE、およびアポトーシスが抑制された。4)MNSODはミトコンドリアに誘導されるミトコンドリア標的シグナル(MTS)を有しミトコンドリア内マトリックスに誘導される。このMTSを除いたMnSOD遺伝子ベクターをトランスフェクトし、細胞にX線を照射したところ、3)で確認されたROS、HNE、およびアポトーシスの抑制が認められなかった。5)細胞に、0.1、0.5、1.0、5 Gy を照射し、ミトコンドリアDNA(mtDNA)のコピー数の変化をしらべたところ、照射後3日時点のmtDNAコピー数の増加が放射線線量依存性に観察された。mtDNAは電子伝達系の13のタンパク質をコードしている。X線照射により電子伝達系の傷害をきたすことが考えられ、これにより、電子伝達系の電子の漏れを生じこれと酸素から活性酸素が生じ、脂質過酸化を生じアポトーシスに進むことが理解された。照射後のアポトーシスはROSを抑制すれば抑制できることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)