2012 Fiscal Year Annual Research Report
上皮間葉転換および幹細胞関連分子発現プロファイルに基づく口腔扁平上皮癌の新分類
Project/Area Number |
22592100
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
莇生田 整治 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80296706)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / EMT / CD44 |
Research Abstract |
上皮間葉転換および幹細胞様性質は癌の悪性度及び治療抵抗性を規定する重要な現象である。本研究では口腔扁平上皮癌においてすでに特定した10-20の候補分子群の発現を解析し、再発・転移や化学放射線療法の有効性を予測できる発現プロファイルを構築することを目的とする。具体的には、CD44, E-cadherin, 各種keratin, twist, snail, vimentin, β-catenin, 各種matrix metallopeptidase, fibronectin, N-cadherin, hyaluronan synthase, integrin, Wnt, Notch, Hedgehog, Rb, cyclin E, slag, Zeb, p16 などが挙げられる。これらの候補分子群の中から頭頚部癌の幹細胞マーカーとの報告があるCD44において解析を進めた。 近年、CD44のバリアントアイソフォーム(CD44v)がシスチンのトランスポーターであるxCTを細胞膜上にて安定化し、グルタチオンの生成を亢進させることで、腫瘍の進展や抗癌剤に対する抵抗性に関わっていることが消化器癌で報告された。そこで口腔癌においてもCD44v-xCTの機能的役割について解析を行った。臨床検体を用いて解析を進めると、化学療法を行った群は対照群に比較して明らかにCD44v発現領域が増えていることから、CD44vの発現が抗癌剤抵抗性に関与していることが示唆された。また、CD44vの発現の高い細胞はCDDPに対して抵抗性が高く、また細胞内グルタチオン量が多いことが明らかとなった。さらに、CD44vの発現は腫瘍組織の分化度と相関することがわかり、未分化な細胞でより発現が高いことが確認された。以上の結果から、CD44vの発現は抗癌剤抵抗性や悪性度を規定する因子の一つであることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] xCT Inhibition Depletes CD44v-Expressing Tumor Cells That Are Resistant to EGFR-Targeted Therapy in Head and Neck Squamous Cell Carcinoma2013
Author(s)
Yoshikawa M, Tsuchihashi K, Ishimoto T, Yae T, Motohara T, Sugihara E, Onishi N, Masuko T, Yoshizawa K, Kawashiri S, Mukai M, Asoda S, Kawana H, Nakagawa T, Saya H, Nagano O
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Journal Title
Cancer Res
Volume: 73(6)
Pages: 1855-1866
DOI
Peer Reviewed
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