2012 Fiscal Year Annual Research Report
ボンディング材の重合特性改善によるコンポジットレジンの接着耐久性の向上
Project/Area Number |
22592111
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
遠藤 達雄 東北大学, 大学病院, 講師 (20168826)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 正志 東北大学, 歯学研究科, 非常勤講師 (10005069)
笹崎 弘己 東北大学, 大学病院, 講師 (90133991)
|
Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
|
Keywords | コンポジットレジン / 重合阻害 / 接着強さ / ボンディングシステム / 不活性ガス / アルゴンガス / 光照射器 |
Research Abstract |
[目的] コンポジットレジン修復に用いられるボンディングシステムの多くは、酸素による重合阻害を受けるため、この影響を排除することにより、短期的な接着性能のみならず、長期的な接着耐久性を向上できる可能性がある。今回の研究目的はこうした酸素による重合阻害を受けているボンディングシステムの接着がどのような影響を受けているかを調べることを目的とする。 [実験方法] 1.光照射器の長時間使用による光量低下があれば、実験結果に重大な影響を与えるため、照射光量の低下の有無について調べた。2.種々のボンディングシステムの酸素による重合阻害の程度を調べるためにガラス板間に封入して円板状としたレジンモノマーを大気中およびアルゴンガスを用いた不活性ガス雰囲気中で重合させる。大気中重合後の円板状レジンポリマー外周部分は外気に接しているために、酸素による重合阻害により未重合部分層が残存する。この未重合部分層の厚みを測定し、アルゴンガス雰囲気中での結果と比較する。 4.大気中もしくは不活性ガス雰囲気中で抜去歯象牙質表面に、コンポジットレジンを重合阻害の程度が異なる3種のボンディングシステムを介して接着させ、24時間後および5年経過後の引っ張り接着強さを測定する。 [結果] 1.ハロゲンタイプで438時間まで、LEDタイプで315時間まで照射光量の変化について測定し、光照射器の長時間使用による光量の低下は認められなかった。2.大気中で重合させたボンディングシステムの酸素による重合阻害層の厚みは、アルゴンガス雰囲気中で重合させることにより、有意に減少した。3.接着強さはアルゴンガス雰囲気中で重合させることにより24時間後および5年後のいずれでも有意に向上していた。このことによりボンディングシステムの重合特性の改善が、接着の質と耐久性の向上に有効であることが示された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)