2011 Fiscal Year Annual Research Report
根管内細菌のプロファイリングに基づく根尖性歯周炎の客観的診断と治療法の確立
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22592112
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
八巻 惠子 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (90182419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島内 英俊 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70187425)
佐藤 拓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (10303132)
真柳 弦 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (10451600)
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Keywords | 根尖性歯周炎 / 嫌気性菌 / 16S ribosomal RNA / PCR / 微生物迅速検査 |
Research Abstract |
根尖性歯周炎は根管内に生息する多種多様な細菌により惹起され、根管の機械的拡大と抗菌剤による洗浄消毒が治療の基本である。必要最小限の根管拡大で感染源を除去できれば、患歯を長期保全できる。そのためには治療前後の根管内細菌叢を質的・量的に把握することが重要である。本研究の目的は、嫌気培養法と16S rRNA遺伝子を標的としたPCR法からなる根管内細菌検査を通じ、根尖性歯周炎における主たる病原性菌種を追究し、特異的抗菌療法を駆使し必要最小限の根管拡大で臨床症状を早期に解消できる合理的な治療プロトコールを確立することである。 根尖性歯周炎の治療を目的に東北大学病院歯周病科を受診した患者からインフォームドコンセントを得て検索した。その結果、根管内細菌叢は症例により大きく異なり、同一個人でも根管治療の既往歴や急性症状、口腔との交通の有無等により差のあることが判明した。術前の根管壁象牙質からは、Olsenella,Mogibacterium,Pseudoramibacter,Propionbacterium,Parvimonasなどが高頻度で検出され、治療歴のない症例ほど根管内細菌の量と種類が多い傾向にあった。肉眼的健康象牙質を指標にNaOCl浴下で根管を拡大し7~10日間Ca(OH)_2を根管貼薬すると、ほとんどの症例で嫌気培養結果が陰性となった。微生物迅速検査装置を用いてサンプル中の生菌数をカウントしたところ、1mL中の菌数が1700個以下となると培養陰性となることも判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
根管内の菌叢を構成する菌種は症例により大きく異なるが、治療前の試料から分離される頻度が高く、根尖性歯周炎の発症・成立に寄与している可能性の高い菌種が複数見つかった。また、微生物迅速検査装置による菌数カウントで、嫌気培養法とPCRを組み合わせた根管内細菌検査の有用性も確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
OlsenellaやPseudoramibacterなど、治療前の試料から分離される頻度の高い菌種をターゲットに選び、菌特異的プライマーを用いたリアルタイムPCR法により全菌叢に占める割合を検索し、臨床症状との関連を探る。
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Research Products
(4 results)