2012 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄創傷治癒過程でFibrillin-1はどのように細胞分化と石灰化に関与するか
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22592119
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉羽 永子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (10323974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉羽 邦彦 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (30220718)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | fibrillin-1 / α-SMA / human dental pulp |
Research Abstract |
細胞外基質であるfibrillin-1は、結合組織の構成を担っているだけではなく、形質転換成長因子transforming growth factor-β (TGF-β)シグナルを制御していることが近年明らかになっている。本研究の目的は、ヒト歯髄組織の創傷治癒/硬組織形成過程で展開される細胞分化・細胞外基質・石灰化について、fibrillins特にfibrillin-1の関与を追究し、歯髄組織の修復および再生・新生への関与を解明することにある。1) 創傷治癒過程において、その局在が消失するのはfibrillin-1のみであり、fibrillin-2,3についてはその局在性に変化が認められなかった。2)TGF-βとの関連深いfibronectin, decorinについても同様に創傷治癒過程における局在を観察したが、fibrillin-1のような局在変化は認められず、常に歯髄組織においては一様に観察された。3) Fibrillin-1の分解と細胞分化の関連性を調べるために、歯髄組織の器官培養を用い検索した。培養3日にはα-SMA陽性線維芽細胞とpSmad2/3の共発現が認められ、これまでの報告同様に、α-SMA陽性線維芽細胞の出現にはTGF-βが関与していることが確認された。またこの時、fibrillin-1の分解とmRNAの下方制御も認められた。Fibrillin-1の分解阻止を目的として、MMPsの阻害剤と他のプロテアーゼインヒビターカクテルを同時に添加し、培養した。その結果、fibrillin-1の分解が阻止され、同時に、α-SMA陽性線維芽細胞の数も著しく減少していた。 これらのことより、創傷治癒過程においては、fibrillin-1の分解がTGF-βの遊離・活性化に寄与している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)