2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592127
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
池見 宅司 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (80102565)
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Keywords | 歯科用レーザー / 自由電子レーザー / エルビウムヤグレーザー / 波長 / 繰り返しパルス数 / ウシ象牙質 / 昇温 / SEM観察 |
Research Abstract |
歯科用レーザーの改良・開発を目的とした研究では,波長可変性を有する自由電子レーザー(FEL)が有益な情報をもたらしてくれる.そこで,日本大学量子化学研究所電子線研究施設所有のFELを使用し,象牙質蒸散時の昇温と形態変化について調べることを目的として実験を行った.比較対象としては,歯科臨床で使用されているEr:YAGレーザーを使用した.照射条件は,波長ならびに照射エネルギー密度,毎秒の繰り返しパルス数(pps),照射時間を同一にして行い,FELは無注水下,Er:YAGレーザーは無注水下と注水下にてウシ象牙質に照射した.そして,レーザーの照射側と照射部直下の反対側の温度を放射温度計にて測定して昇温を比較検討し,さらに照射部象牙質の形態変化について電子顕微鏡(SEM)による観察を行った,その結果,1.3ppsと5ppsの両条件において,照射側と反対側ともにF肌が最も低い昇温で,注水下Er:YAGレーザー,無注水下Er:YAGレーザーの順に高い昇温を示した.各々のレーザー条件について3ppsと5ppsを比較すると,5ppsの方が照射側と反対側のいずれにおいても高い昇温を示した.2.照射試料表層のSEM観察では,FELにおいて蒸散部の径は約200μmで,Er:YAGレーザーのC400Fチップでは約500μmの径となることが示された.3.照射試料縦断面のSEM観察では,3ppsと5ppsの各試料において同様な象牙質面の形態が観察され,FELでは全ての試料において象牙細管が明瞭に観察された.注水下Er:YAGレーザーでは,溶岩状に変成した組織と象牙細管の認められる部分の混在している像が観察された.無注水下Er:YAGレーザーでは,溶岩状に変成した組織で全面が覆われている形態が観察され,一部に象牙細管が認められた.
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Research Products
(3 results)