2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592175
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
小正 裕 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (10131385)
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Keywords | 歯科 / 歯科理工学 / オールセラミッククラウン / 審美補綴 / 適合試験 |
Research Abstract |
我々は、短時間で、かつ製作過程で特殊な器材を必要としないオールセラミッククラウンの製作を可能にする新製法の開発研究を行ってきた。これまでの研究で、コーピングの強度が大きい条件は、製作時の練和用粉末の粗粒子アルミナ粉末、微粒子アルミナ粉末およびリチウム珪酸ガラスの混合比(重量比)が40:50:10であったことがわかった。 今回の研究ではセラミックコーピングの支台歯への適合を検討した。コーピングの製作時の練和用粉末の条件は、上記の混和比とした。臼歯部支台歯形態を模型化した金型を使用し、金型を複模型用印象材で印象後、超硬質石膏で作業模型を製作し、その上にコーピングを製作した。支台歯形態の種類は、軸面テーパー角4°、6°、8°、10°の4条件とし、支台歯辺縁形態はショルダー、ラウンデッドショルダー、ディープシャンファーの3条件とし、計12種類の支台歯形態とした。コーピングの製作方法はすでに報告した方法で行った。適合試験はコーピングを作業模型に復位したときの辺縁の浮き上がり量を計測し検討した。計測は一次焼成後および二次焼成後に行った。 結果、いずれの支台歯形態にいても二次焼成後の浮き上がり量は、一次焼成後に比べて大きな値となった。辺縁形態についてはいずれの条件でも差はなかった。軸面テーパー角においては角度が大きくなるにつれて、浮き上がり量は小さくなったが、10°では差がみられなかった。二次焼成後で最も小さいの浮き上がり量は0.17mmであった。辺縁での浮き上がりは、コーピングの収縮の影響が大きいと考えられる。今後、咬合面でのコーピングとの間隙を計測し検討を加える予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
セラミックコーピングのみでの適合試験は適切に実行できたが、セラミックコーピング上に陶材を築盛した場合に、陶材にクラックが発生し、実験試料として使用不可能であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
開発したセラミックコーピングの熱膨張を計測し、その熱膨張に適した陶材を選択することが必要である。 平成24年度の研究計画には変更はないが、平成23年度の研究計画の追加実験を行う予定である。
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