2012 Fiscal Year Annual Research Report
濃度勾配を付与したFGF-2による1壁性骨欠損に対する歯周組織再生に関する研究
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22592182
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
島袋 善夫 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 招へい教員 (50231361)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | FGF-2 / 歯根膜細胞 |
Research Abstract |
歯周病によって失われた歯槽骨を再生させる試みがこれまでにおこなわれているが、1壁性や2壁性などの残存する骨壁が少なくなると、その再生は困難であるとされる。本研究では脂肪組織由来幹細胞(ADSC)にFGF-2をさらに応用した、従来骨の再生が困難とされた骨欠損形態に対する新たな治療法の確立を目指して検討をおこなった。 ビーグル犬よりあらかじめ脂肪組織を採取し、ADSCをin vitroにて培養、継代した。ビーグル犬下顎第四小臼歯を抜去し、3ヶ月後に2壁性の骨欠損を作成し、同欠損部へautoADSCを添加した。試験側にはフィブリン接着剤であるボルヒールとADSC複合体と塩基性線維芽細胞増殖因子(FGF-2)混和物を、一方対照側にはADSC+ボルヒールのみを添加した。6週後にビーグル犬を屠殺し、欠損作成部位のマイクロCTおよびsoft X-ray撮影をおこない、下顎骨を摘出して通法に従って脱灰して組織切片を作成した。 その結果、ADSC移植によっても欠損側の骨の増生がみられたが、FGF-2はさらに新生骨を増加させた。組織学的な検索からも、FGF-2添加群では上皮のダウングロスは少なく、骨梁が著しく発達していた。またADSC単独群およびADSC+FGF-2群ともに歯根面の異常な吸収像やアンキローシスなどの非生理的な所見なども認められなかった。従って、FGF-2はADSCによる歯槽骨欠損部の骨再生効果を、増強させることが明らかとなり、このことからADSCにFGF-2を添加することで、残存骨壁の少ない歯周病骨欠損に対する有用な治療法となりうることが示唆された。 この効果をさらにかさ上げすることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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