2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞生物学的特性を示すセリシン含有セメントは創傷治癒効果を有する
Project/Area Number |
22592186
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
吉田 圭一 長崎大学, 大学病院, 講師 (70230729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佛坂 斉祉 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (90199513)
平 曜輔 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40226725)
鎌田 幸治 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60264256)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | セリシン / 細胞生物学 / 歯科用セメント / ヌープ硬さ / コンポジットレジン / 創傷治癒 |
Research Abstract |
全身麻酔下でラットの上顎中切歯と下顎第一臼歯の歯冠形成を行い、形成前に採得した印象を利用して、即時重合レジンで仮封冠を作製した。5.0wt%濃度のセリシンを添加した、市販レジン強化型グラスアイオノマーセメントで仮封冠を仮着した。次に、唇側歯肉縁から幅が約1 ㎜で深さが約0.5 ㎜の歯肉を切除した。ラットを1ヶ月と3ヶ月後)に屠殺し、灌流固定・脱灰後にパラフィン切片を作製し、HE染色し光学顕微鏡で観察した。反対側同名歯をコントロールとした。その結果、セリシン含有のレジン強化型グラスアイオノマーセメントで仮着した仮封冠では、健全歯肉のコントロールに対し、角化上皮と付着歯肉の炎症の回復は長期的にはほぼ同等であった。 ラットの組織ではセリシンの創傷治癒効果がほとんど認められなかったので、セリシンを添加したセメントの歯頚部周囲の細胞への影響を当初考えた。実験方法は、ラットの前歯歯頚部歯肉を切除し、コラゲナーゼで結合組織を分解したものを、10%牛胎児血清入り培養液で培養シャーレに播種し、CO2インキュベータで培養後、細胞種を単離細胞として分離培養する。次に、セリシンを添加したレジン強化型グラスアイオノマーセメントで作製した試験片を培養液に浸漬する。ポジティブコントロールとしてFibroblast Growth Factor (FGF)を、ネガティブコントロールとしてセリシンを添加していないセメント試験片のみを用いる。各細胞種の細胞数とMTTアッセイで増殖のちがいを評価する。セリシンがグラスアイオノマーセメントの構成成分であるカルシウムやアルミニウムイオンとキレート結合していれば、セリシンの創傷治癒効果を立証できるのではと考えた。しかしながら、細胞腫の分離培養の技術を持ち合わせていなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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