2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト歯髄をバイオマテリアルとして用いた骨形成の解析
Project/Area Number |
22592190
|
Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
伊藤 勝敏 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (50433438)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 勝 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (00260662)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ヒト歯髄 / ヒト脱灰象牙質 (DDM)脱灰象牙質 (DDM) / BMP / 硬組織再生 |
Research Abstract |
研究の目的 歯の形成・維持に重要な役割をもっているヒト歯髄組織には、強力な硬組織形成因子である骨形成タンパク質(BMP)の存在が知られており、通常廃棄される抜去歯に含まれる歯髄組織は、硬組織の再生に利用できる可能性がある。また、肝細胞増殖因子 (HGF)は、近年、肝細胞だけでなく様々な組織や臓器の再生機能を有することが解明されており、肝疾患や腎疾患、肺疾患などへの臨床応用が期待されている。神経栄養因子 (NGF)は、脳神経の機能回復を促し、アルツハイマー病や痴呆症の治療および予防に効果があるといわれている。また、歯髄と同様に重要な役割をもっている象牙質を脱灰させ(脱灰象牙質:DDM)、動物実験に用いた結果、硬組織の再生が認められた。以上より、ヒト歯髄に含まれるBMPおよびHGF、NGFといった組織再生因子のタンパク質の検出およびそれらをマウスに用いた組織再生実験、脱灰象牙質に含まれると予想されるBMP-2タンパク質の検出、また穿孔させたDDMを羊の腸骨に用いた硬組織再生実験を行った。 研究の結果、ヒト歯髄組織にウェスタンブロッティング法を用いてタンパク質の検出を試みたところ、BMP-2、BMP-7、HGF、NGFといったタンパク質が検出された。また、抜去歯10本を象牙質と歯髄に分別し、象牙質からBMP-2を抽出した。遠心フィルターを用いて抽出液を濃縮した後、1レーン当たり7.8μg/20μlの濃度でSDS-PAGEを行い、 抗BMP-2抗体を用いてウェスタンブロッティングを行った。昨年度の研究結果と比較した結果、ヒト脱灰象牙質にもBMP-2が存在しており、またヒト歯髄組織に含まれるBMP-2と同様に前駆体で存在することが確認された。また、羊を用いた実験では、DDMが硬組織を誘導している組織が得られたが、マウスを用いた実験は継続中である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)