2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規化学修飾法によるチタン表面での靭帯様組織の形成と上皮シールの確立
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22592191
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
古市 保志 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80305143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 一彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70168821)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | チタン / ジルコニア / ヒト歯根膜由来細胞 / ヒト歯肉上皮細胞 |
Research Abstract |
本年度は、以下の2つの成果を上げた。1.IGF-1 を固定化していないジルコニア表面に比較して、IGF-1を固定化したジルコニア表面では、ヒト歯肉上皮細胞の初期付着細胞数が増加し、化学的剥離力に対する抵抗力(接着力)が増加することが明らかとなった。また、IGF-1を固定化していないジルコニア表面に比較して、IGF-1 を固定化したジルコニア表面では、ヒト歯肉上皮細胞の Integrin-β4 および Laminin-5 の m-RNA 発現が上昇していることが明らかとなった。以上の結果より、IGF-1 を固定化したジルコニア表面は、ヒト歯肉上皮細胞の接着に有利に働く可能性が示唆された。2.鏡面研磨した表面と比較して GRGDS、Col、pFN を固定化したチタン表面では有意に初期のヒト歯根膜由来細胞(HPDLCs) の付着数が増加しており、Col を固定化した表面では鏡面研磨した表面に比較して2倍細胞が付着していた。また、Col および pFN を固定化したチタン表面の HPDLCs は、細胞質内でのアクチンフィラメントの伸長と葉状仮足様の伸展が観察された。さらに、各表面でのヒト歯根膜由来細胞のビンキュリンの発現を定量したところ、Col を固定化したチタン表面では鏡面研磨したチタン表面と比較して、ビンキュリンの発現が約12倍増加していたことが確認され、Colを固定化したチタン表面では、インテグリンを介したシグナル経路の活性化が起き、HPDLCs の伸展、増殖、分化および転写因子の上方制御が起きている可能性が示唆された。これらの結果より、Col を固定化したチタン表面は、分化を促進する可能性もあり、チタン表面に歯根膜様組織を構築するには Col を固定化したチタン表面が適していることが考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)