2011 Fiscal Year Annual Research Report
ジルコニアセラミックスに対するシリケート表面処理法の確立とレジン前装への応用
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22592192
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
藤島 昭宏 昭和大学, 歯学部, 講師 (50209045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 雅人 昭和大学, 教養部, 准教授 (50277844)
掘田 康弘 昭和大学, 歯学部, 講師 (00245804)
宮崎 隆 昭和大学, 歯学部, 教授 (40175617)
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Keywords | ジルコニアセラミックス / 表面処理 / 表面改質 / シリケート処理 / 接着強さ / レジン前装クラウン |
Research Abstract |
本年度の研究では、各種の表面改質処理による接着性の向上と歯冠補綴物への応用を目指して、イットリアで部分安定化させたジルコニアセラミックス(Y-TZP)に対する接着試験を行った。新規に開発したジルコニアセラミックス製ブラケットを用い、矯正用接着剤に適した接着前処理法の評価を行った。ブラケットには3種類の表面処理(GRD,ASB,MDP)、2種類の表面改質処理(TBC,SLP)を施した。各前処理後、3種類の矯正用接着剤を用いて、牛歯エナメル質に接着させ、せん断接着強さの測定を行った。また、破断面上の残留セメント率の画像解析による計測を行った。その結果、Y-TZP製ブラケットに対する表面処理効果は、MDP,SLP処理においてGRD処理と比較して顕著に高いせん断接着強さを示した。さらに、接着試験後の破断面からMDP,SLP処理ではすべてのセメントにおいて、60%以上の高い残留セメント率を示した。以上の結果から、試作Y-TZP製ブラケットに対するMDP,SLP処理は、すべての矯正用接着剤に対して接着性を向上させ得る有効な接着前処理法であることが認められた。 次年度では、Y-TZPセラッミクスに対して接着性向上効果の大きかったこれらの表面処理法を用い、新規のジルコニアセラミックス(Nano ZR)に対しても有効か検証した後、ジルコニアセラミックス製フレームに対して応用し、信頼性の高いジルコニア製レジン前装クラウンの作製を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的は、レジン前装ジルコニアクラウンの作製であるが、昨年度はジルコニアセラミックスの歯科臨床への応用を考え、矯正歯科用のジルコニアブラケットの接着に関した研究を行った.また、ジルコニアもY-TZPだけでなくセリア安定化型のナノジルコニアも研究対象に加えたため、試料の入手方法や表面処理法の評価に時間がかかってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、試料の入手や表面処理法に用いる器具の準備等は順調であり、ジルコニアセラミックスに最適な表面処理方法の検討を精力的に行っている。本年度は、さらにオペークレジンの代わりとして用いるフロアブルレジンの選択を行い、計画通りに生体にやさしいジルコニアセラミック製レジン前装クラウンの作製を行う予定となっている。
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Research Products
(4 results)