2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592193
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
服部 雅之 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10307390)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | チタン合金 / 歯科用合金 / 硬質レジン前装冠 / 陶材焼付鋳造冠 / 臨床応用 |
Research Abstract |
本研究は、試作クロム含有高耐食チタン合金を多用途歯科用合金として、歯科臨床への応用を検討するものである。現在までに、試作クロム含有チタン合金の歯科応用に関する基礎的検討を重ね、チタンに15mass%もしくは20mass%のクロムを添加することで、歯科鋳造用合金として適度な機械的性質を有し、フッ化物や過酸化物に対して高耐食性を有することや試作チタン合金と硬質レジン(審美性を考慮し金属の表面に接着させる白色の樹脂)の接着強さは、既存の歯科用合金(純チタン、Ti-6Al-7Nb合金、コバルトクロム合金、金銀パラジウム合金)と同等もしくはそれ以上の値を示すことを明らかにしてきた。 今年度、陶材焼付鋳造冠(金属表面に白色のセラミックを盛り上げ、焼成した被せもの)への応用の可能性を検討した。ISO 9693(metal-ceramic dental restorative systems)に準拠し、25×3×0.5mmに調製した試作合金板(アルミナサンドブラスト)の中央部に陶材を築盛・焼成し、3点曲げ試験法により試作合金と陶材部の剥離試験を行い、焼付強度を評価した。試作クロム含有チタン合金と歯科用陶材の焼付強度は、既存の歯科用純チタンおよびチタン合金(Ti-6Al-7Nb合金)とほぼ同等の値を示した。しかしながら、従来の陶材焼付用金合金と比較すると焼付強度はやや低い値を示した(統計学的有意差なし)。金属と陶材の界面観察では各金属ともに顕著な差は認められなかった。したがって試作クロム含有チタン合金は、従来の陶材焼付金合金と陶材との焼付強さに劣るものの、十分な陶材との焼付強度を有し、臨床応用への可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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