2010 Fiscal Year Annual Research Report
実験動物用マイクロCT体動同期画像再構成法による再生骨の精密定量
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22592199
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
新井 嘉則 日本大学, 歯学部, 特任教授 (20212607)
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Keywords | マイクロCT / 動物実験 / 骨 / 再生 / 同期 |
Research Abstract |
本研究の目的は、申請者が開発した高速・低被曝の実験動物用マイクロCTにおいて、体動同期画像再構成法を新たに開発し、再生された顎骨・歯をより精密に定量測定する技術を確立することにある。 それを実現するには、体動に同期して、CT撮像をすることが必要である。そこで、麻酔時の体動を安定させるに必要があった。そこで、本年度は実験動物用のガス麻酔器を使用しラットにガス麻酔を実施し、呼吸の周期が安定するか否かについて、評価をした。結果、従来の腹腔内麻酔よりも周期が安定し、その深度も容易に調節できることを確認した。 続いて、画像処理が複雑になり、処理時間が延長することを防ぐために、より高速にCT画像を再構成する必要があった。そこで、マルチスレッドに対応した画像再構成ソフトを開発した。開発ソフトにはMicrosoftのVisual Studio 2010を用いてC#で開発を行った。ここでは、C#Version4.0のParallel methodを使用することでマルチタスクを実現した。結果、従来のシングルタスクによる処理よりも3倍程度の演算速度が得られるようになった。 さらに、USB3.0に対応したUSBカメラによって、非圧縮の画像の取り込みについて検証を行った。USB3.0は理論的には従来のUSB2.0よりも10倍以上高速にデータ転送が可能とされるが、その評価を行った。結果、非圧縮の画像を高速に得ることが可能となった。 次年度は、実験動物をガス麻酔によって安定した周期で呼吸させ、この状態を前述のカメラを使用して呼吸運動を捉え、画像処理によってその周期を算出する。次に、その情報からCTの再構成を行い先鋭なCT画像を得るようにする予定である。
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