2012 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節滑膜細胞における関節破壊に対するメカノトランスダクション機構の解明
Project/Area Number |
22592204
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
高野 裕史 秋田大学, 医学部, 助教 (30282172)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | メカニカルストレス / 顎関節 / メカノトランスダクション / 培養滑膜細胞 / 破骨細胞 / 関節破壊 |
Research Abstract |
①顎関節滑膜細胞の採取、単離とメカニカルストレスの及ぼす影響; 顎関節滑膜組織より単離、培養した滑膜細胞および、顎関節症や外傷による顎関節関節突起骨折の顎関節滑液細胞中の細胞を実験に使用した。メカニカルストレスは、培養皿上で培養した細胞にガラスシャーレを置いて圧縮刺激を加え、圧縮刺激を4g、8g、16gに設定し、刺激時間を24h、48h、72h、96hで検討した。 ②PGE2, sRANKL, OPG産生に対するメカニカルストレスの影響; メカニカルストレスの変化がPGE2, sRANKL, OPG2産生に及ぼす影響を明らかにするため、培養滑膜細胞に上記メカニカルストレスを加え培養し、培養上清中のPGE2, sRANKL, OPG2濃度をELISA法により測定した。その結果、PGE2, RANKLはメカニカルストレスを加えないcontrolに比べ、圧縮時間、圧縮刺激強度依存的にPGE2, RANKL産生は増加したが、OPGはcontrolに比べ、圧縮時間、圧縮刺激強度依存的にOPG産生は減少した。 ③外傷による下顎骨関節突起骨折の顎関節滑液中細胞の培養; 受傷時に顎関節部に強いメカニカルストレスが加わる下顎骨関節突起骨折の顎関節滑液中細胞を培養(rhM-CSF、1,25-(OH)2D3を添加)すると、多数のTRAP陽性の多核巨細胞が形成され、RT-PCRにてRANKL遺伝子発現は増強した。また、滑液中のM-CSF,PGE2,RANKL,OPG濃度をELISA法により測定するとcontrolに比べ、骨折群で有意にM-CSF,PGE2,RANKL濃度は上昇し、OPG濃度は有意に低下した。 これらの実験結果から、顎関節へのメカニカルストレスは、滑膜細胞におけるRANK/RANKL/OPGシステムを介して、破骨細胞誘導の亢進による関節破壊およびリモデリングに関与することが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)