2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノサイズパーティクルを用いた口腔癌のレセプターターゲティングDDSの開発
Project/Area Number |
22592206
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中島 雄介 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90431957)
|
Keywords | ナノサイズパーティクル / EGFレセプター |
Research Abstract |
本研究の目的は、近年急速に開発が進んでいるナノメディシンの技術に着目し、バクテリア由来のナノサイズパーティクルをキャリヤとしたレセプター・ターゲティングの概念を用い、口腔癌における腫瘍選択的なドラッグデリバリーシステムの開発することである。 H23年度に実施予定していた計画は、(1)Minicell表面の特異抗体と標的口腔癌細胞表面に高発現しているレセプター(例えばEGFレセプター)の両方を認識できるbispecific antibodyを製作し、(2)Minicellの腫瘍細胞選択的発現メカニズムを免疫蛍光染色法にて解析することである(in vitro)。さらには、(3)マウスにおける口腔癌移植腫瘍を用いて、Minicellパッケージ抗癌剤の抗腫瘍効果を測定ことも予定していた(in vivo)。 予定ではMinicell表面のO-antigenと細胞表面に発現してEGFレセプターを同時に認識するbispecific antibodyを製作することになっていたが、O-antigenと効率よく結合するantibodyの作成に難渋している。つまりMinicell表面にEGFレセプターに対する抗体を効率よく結合することができないため、EGFレセプターを高発現している癌細胞表面にMinicellを効率よく発現することができない状態である。これを改善すべくO-antigen以外にEGFレセプターに対する抗体を効率よく結合することができる手段を検討中である。同時に現在あるbispecific antibodyで培養口腔癌細胞での発現の特異性を、免疫蛍光染色法にて解析中ある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Minicell表面のO-antigenと細胞表面に発現してEGFレセプターを同時に認識するbispecific antibodyの製作に難渋しているため、Minicellが腫瘍細胞表面に特異的に発現することを免疫蛍光染色法にて検証するのに時間を要しているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、まず出来るだけ速やかにかつ精製度の高いbispecific antibodyの製作に努め、Minicellが腫瘍細胞表面に特異的に発現することを免疫蛍光染色法にて検証する。続いて、in vitroにおける培養口腔癌細胞での発現解析を免疫蛍光染色法にて用いて行う。最後に、時間的に余裕があれば、in vivoにおけるマウスの抗腫瘍効果や腫瘍特異的発現解析を行う予定である。
|