2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592207
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野 和宏 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40224266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 顎関節 / 関節腔 / 関節円板 / 毛細血管 / 血管新生 |
Research Abstract |
本研究は、顎関節関節腔形成過程における血管系の役割を明らかにすることにより、顎関節の生物学的特性の解明を目指すものである。本年度は、昨年度までに得られたin vivo系による実験結果を検証するin vitro系による顎関節関節腔形成過程の解明実験と人工的に過大な機械的負荷を付与した際の顎関節関節円板の変化を追求したin vivo実験を行い、以下の結果を得た。 1. In vitro系による顎関節腔形成過程の追加実験では、胎生15日のマウスを深麻酔下で母獣から取り出し、器官培養を試みた。摘出したマウス胎仔は、摘出後、実態顕微鏡下で断頭、除脳、皮膚剥離後、酸素を飽和させたDEME培地内で器官培養を行った。しかしながら、マウス胎仔頭部表面は発生が進んだものの、培養液の頻繁な交換、ローテーター回転速度の調整等、さまざまな工夫を凝らしたが、顎関節形成部位は筋肉組織が厚く、また骨組織を多く含んでいるため、発生が進まなかった。この結果はこれまで顎関節の器官培養が困難であったことを裏付けた。 2. 機械的負荷を付与した際の顎関節関節円板の変化を追求したin vivo実験では、ラット顎関節後部組織に持続的な圧迫力を加え、組織発生中に発現パターンが大きく変化することが知られている中間径フィラメントの発現変化を追求した。顎関節関節円板内の中間径フィラメントの発現パターンにより、円板細胞の分類が可能となった。また、通常、デスミンとα-smooth muscle actinは血管平滑筋や血管周皮細胞では共存しているが、デスミン陽性円板細胞はα-smooth muscle actinを欠いていた。この発現変化は血管発生中の血管周皮細胞の前駆細胞におけるパターンに類似しており、機械的負荷により、これら細胞により血管新生が行われることを想像させた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)