2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592214
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山西 整 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (20397780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮 成典 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (00397762)
谷口 佳孝 大阪大学, 歯学研究科, 招聘教員 (10551468)
石橋 美樹 大阪大学, 歯学研究科, 医員 (40412051)
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Keywords | 呼吸リズム形成 / ペースメーカ細胞 / 抵抗性Na電流 / ダイナミッククランプ |
Research Abstract |
初年度である平成22は、これまでの研で構築したイオンチャンネルモデルの妥当性を検証した。対象とした神経細胞は吸気に相当する相に自発的かつ周期性にリズム性活動を示す延髄呼吸中枢細胞であり、イオンチャンネルモデルは呼吸中枢細胞にて、呼吸のリズムを形成するために必須であると仮説されている抵抗性Naチャンネル(persistent Na channel : INaP)である。モデルを検証するために、パッチクランプボルテージクランプモード上でイオンチャンネルの様々なキネティック特性を特定するためのプロトコールを用いて、構築したモデルがどのような反応(任意の膜電位に対して示すチャンネルの開確率と実験条件下から求められるイオンのドライビングフォースから導かれるイオン電流の経時的変化)を示すかを確認した。INaPは種々の神経細胞に比較的普遍的に認められるイオン電流であるため、対象は、自発的なリズム形成機能を持たない呼吸中枢神経細胞とした。ボルテージクランプモード下でダイナミッククランプによってアーティフィシャルなINaPを神経細胞に注入し、細胞に存在するネイティブなイオン電流+モデルからのINaP電流を測定した。検証を行うキネティック特性は、「非活性化」の時定数および「非活性化からの回復」の時定数とし、さらにゆっくりと線形に脱分極するランププロトコールに対する反応を検証した。結果、キネティックモデルによってリアルタイムに細胞へ注入されたINaPは実際の細胞において発現するINaPとほぼ同様の発現を示すことが確認できた。さらに、薬理学的なINaPのブロックとダイナミッククランプによるアーティフィシャルINaPの増幅およびキャンセルを組み合わせることによっても、本結果は確認することができた。
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Research Products
(1 results)