2012 Fiscal Year Annual Research Report
精神的ストレスが口腔神経因性疼痛に与える影響と唾液腺におけるBDNF発現について
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22592229
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
太田 嘉英 東海大学, 医学部, 教授 (60233152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 隆幸 東海大学, 医学部, 准教授 (80297209)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 精神的ストレス / 口腔 / 神経因性疼痛 / 唾液腺 / BDNF |
Research Abstract |
①ラットのストレスモデル(immobilization stress)において中枢神経におけるNGF, BDNF NT-3の発現が抑制されるという報告(Ueyama T, et al. Neurosci Res. 1997; 28, :103-110.)より、ストレスにともなう唾液腺内のBDNF mRNA発現の変化を検討した。その結果、immobilization stressによりラットの唾液腺導管部分は、BDNFを多く発現していることを確認した。 ②情動や心因的ストレスが慢性疼痛に関与していることは知られているが、その詳細なメカニズムはいまだに明らかとなっていない。当科で入院・手術を行う患者のうち、本研究に対し説明のうえ同意・協力が得られたボランティアを対象に、周術期の精神状態と疼痛スコアを採取し検討を行った。精神状態は、ストレスコーピングインベントリー、Goldbergにより開発されたGHQ精神健康調査票を使用し、疼痛スコアはVASを用いた。この臨床研究の結果、予後のよい良性疾患では術後に精神状態の改善を示すが、悪性腫瘍患者のなかには、術後に抑うつ状態を示す患者も散見され、疼痛の遷延や機能障害の大きさに比例する傾向も認められた。さらに、ストレスにより唾液腺導管細胞にBDNFが発現することを応用し、唾液中のBDNFやCgAを測定し、ストレスマーカーとしての有用性との関連につき解析を行った。BDNFやCgAは、ストレスマーカーとして一定の評価は認められるが、日内変動があり、その他の修復因子も予想されることから現段階では安定したスケールとして用いるには難があると考えられた。今後もさらに検討を重ねる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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