2010 Fiscal Year Annual Research Report
家兎移植VX2舌癌に対する新規磁性抗癌剤を用いた温熱化学療法の有用性の検討
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22592243
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| Research Institution | Yokohama City University |
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Principal Investigator |
光藤 健司 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70303641)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤内 祝 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (50172127)
黒谷 玲子 横浜市立大学, 医学研究科, 特任助教 (00453043)
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| Keywords | 家兎VX2癌細胞 / 新規磁性抗がん剤 / 温熱化学療法 / Drug Delivery System (DDS) / ハイパーサーミア |
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| Research Abstract |
新規磁性抗がん剤(EI236)は,濃度依存的にDNAを断片化および細胞増殖抑制することで抗腫瘍効果が得られる。EI236は磁性体であることから、永久磁石を用いた磁場印加により,局所への集積することからDrug Delivery System (DDS)が可能であることが確認されている。さらに,磁性体である本剤は高周波磁場印加により発熱することから組織内温熱療法として応用可能である。
今回、家兎VX2舌癌を用いてEI236の抗腫瘍効果につき検討した。群分けは、(1)コントロール群、(2)EI236連日(7日間)投与群(5mg/kg):EI236投与群、(3)EI236連日投与(5mg/kg)後電磁石:EI236投与+DDS群、(4)EI236連日投与(5mg/kg)後電磁石その後交流磁場によりハイパーサミア(HT)を行った群:EI236投与+DDS+HT群の4群である。薬剤投与は耳静脈より緩徐に静脈投与し、7日間連日行った。抗腫瘍効果は腫瘍体積の変化と病理組織学的評価で判定を行った。治療前の体積を100として、各群の治療開始7日目の体積率を以下に示す。
(1)コントロール群:309%、(2)EI236投与群:177%、(3)EI236投与+DDS群:55%、(4)EI236投与+DDS+HT群:18%
コントロール群と比較してEI236投与+DDS+HT群では明らかな腫瘍縮小効果があることを確認し、病理組織学的評価でもコントロールが細胞異型を示す実質細胞が比較的大きな癌胞巣を呈しているが、EI236投与+DDS+HT群ではほぼ腫瘍細胞は認められなかった。今後はさらに本実験系の兎の匹数(n)を増やし,再現性につき検討を行う。副作用の少ないアクティブ標的DDSナノ材料技術の重要性が注目されているが、本実験結果からEI236は、副作用を少なくする事が可能な治療法と考える。
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