2011 Fiscal Year Annual Research Report
自家神経移植の新たなドナーの臨床応用をめざして-歯髄神経を用いて-
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22592251
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松下 和裕 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (10399933)
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Keywords | 歯髓 / 神経移植 / 自家移植 |
Research Abstract |
歯の神経を神経移植の際のドナーとして活用する実験を異種移植の系で行った。ヒトの抜去歯から歯髄を採取し、液体窒素で処理して抗原性を低下させた後、雄SDラットの坐骨神経の切断部位(10mm)に)に移植した。その際、神経を直接縫合することは困難であるため、人工神経としても利用できるキトサンチューブの内部に歯髄神経を填入して顕微鏡下でチューブの近位側、遠位側を坐骨神経の神経外膜に8-0の糸で縫合した。移植後12週ならびに32週後に犠牲死させ、軸索新生をトルイジンブルー染色で確認した。Anti-neurofilament抗体とS-100抗体を用いた免疫染色は陽性であり、新生軸索ならびにシュワン細胞の存在が示唆された。これは、中枢側から軸索が移植したヒト歯髄内部に伸展していること、すなわち歯髄神経のシュワン細胞の基底膜を利用して、新生軸索が末梢側へ伸展していることが推察された。この所見より、歯髄も神経移植のドナーになり得る事が判明し、この結果を2010年9月21日Neurosceience letterに投稿した。しかし、電子顕微鏡(TEM)検査の所見必要とされrejectされた。そこで、光顕を作成した切片で電子顕微鏡用の切片を作成し検討した。基底膜が認められ、それを足場にして軸索が伸展している像をとらえ、Journal of Neuroscience Methodに投稿しacceptされた。今後は太い神経移植、あるいは長い神経移植にチャレンジする。また、脱細胞化の技術を利用しての効率的な移植手法を検討する。学会発表も予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サンプルの歯髄がなかなか確保できない。理由として、抜歯した歯を用いるが、患者本人が抜歯した歯を欲しがり持ち帰ること、確保できても分割するときに歯髄が損傷してしまう、あるいは理想的な形態での採取は困難であることより、なかなか進まない。
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Strategy for Future Research Activity |
Long graftやCable graft,あるいは、decelluarizationした歯髄で行う。そのためには、理想的なpreparationの手法の検討に加え、移植タイミングや評価時期の検討を行う。
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Research Products
(1 results)