2013 Fiscal Year Annual Research Report
神経因性疼痛の治療法の開発 ーイオントフォレーシス効果の基礎的研究ー
Project/Area Number |
22592253
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
嶋田 昌彦 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40170948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 陽子 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (90366609)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ACイオントフォレーシス / DCイオントフォレーシス / 神経因性疼痛 / CCI / Fos |
Research Abstract |
これまで,我々は交流電流を用いたイオントフォレーシス(AC IOP)と直流電流を用いたイオントフォレーシス(DC IOP)との比較研究を進めてきた。行動実験や免疫組織学実験の結果,直流で処置時間が長時間である場合に電流直下の皮膚に悪影響を与える可能性が示唆された。そこで今年度は,AC IOPおよび DC IOPが電極直下の皮膚に与える影響を,エバンスブルーの血管外漏出量を指標に検討を行った。また,血中リドカイン濃度を測定し,全身投与されたリドカインがどの程度存在するのかを確認した。 その結果,エバンスブルーの血管外漏出量に有意な群間差は認められず,実験に使用した電気刺激の強度であれば,AC IOPおよびDC IOPともに明らかな炎症を引き起こす可能性は低いと思われた。しかし,肉眼的には皮内にエバンスブルーの点状の漏出を認めたラットも存在したため,長時間の処置を行う場合は,どちらの処置法でも皮下状態に注意しながら使用する必要があると思われた。また,血中リドカイン濃度はどの群においても検出限界以下であり,行動実験や免疫組織学実験の結果はリドカインの全身投与によるものではないことが示唆された。 4年間の実験の結果,DC IOPは短時間で効果が発現するものの持続せず,AC IOPは効果発現まで時間がかかるが長時間効果が持続することが分かった。これらの効果はリドカインの全身投与によるものではなかった。また,本実験の刺激強度であればエバンスブルーの血管外漏出を起こす程の皮膚損傷は認められなかった。しかし,肉眼上で点状漏出を認めた個体もあったことから,組織像の確認が必要と思われた。 以上より,AC IOPは慢性疼痛患者の疼痛コントロールに安全に使用できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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