2012 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣摘出動物における口腔顔面領域の神経因性疼痛の制御機構の解明
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22592256
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉村 光隆 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (90244954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 均 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30218250)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 卵巣摘出 / 更年期 / 神経障害性疼痛 / 三叉神経 / 女性ホルモン / 口腔顔面痛 / エストロゲン / 漢方 |
Research Abstract |
1.卵巣摘出(ovx)ラットの眼窩下神経結紮(pIONL)による三叉神経第2枝領域神経障害性疼痛に対する牛車腎気丸(GJG)の慢性投与の効果を、von Frey testによる痛覚閾値の経時的な変化より解析した。その結果、ovx+GJG群とovx群との間には投与21日後に有意差を認めたが、両群間に交互作用はなかった。sham+GJG群とsham群との間には交互作用と投与21、28日後に両群間に有意差を認めた。ovx+GJG群とsham+GJG群との間には交互作用と投与14、21、28日後に有意差を認めた。GJGの神経障害性疼痛に対する鎮痛効果は、慢性投与により緩徐に発現する可能性がある。sham+GJG群とovx+GJG群での痛覚閾値の違いはovxに起因しており、ovxがGJGの鎮痛効果の減弱因子となる可能性が示唆された。 2.ovxラットのpIONLによる三叉神経第2枝領域神経障害性疼痛に対するエストラジオール(Es)補充療法の効果を、von Frey testによる痛覚閾値の経時的な変化より解析した。その結果、pIONL後の急性炎症期(結紮後3~7日)ではovx+Es+pIONL群で有意に閾値が低下した。一方、神経障害性疼痛と考えられる結紮後21~28日ではovx+pIONL群で最も閾値が低下し、ovx+Es+pIONL群では結紮後21~28日で閾値の上昇傾向を認めた。以上より、Esは急性炎症に対しては増悪因子として、また神経障害性疼痛に対しては寛解因子として作用すると考えられた。また、pIONLから28日後に三叉神経節を摘出し、当該部位での疼痛関連遺伝子(Es受容体、TRPV1、CGRP、SP)のmRNAの発現について検討を行った。この結果、OVX+pIONL群でCGRPのmRNAの発現が増加傾向を示した以外は有意な差は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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