2010 Fiscal Year Annual Research Report
舌粘膜乳頭新生技術確立の為の胎生ラット・ブタ舌乳頭形態形成関連因子の探索
Project/Area Number |
22592266
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
吉村 建 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (90297953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進藤 順治 北里大学, 獣医学部, 准教授 (80453512)
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Keywords | 形熊形成 / ラット / 舌 / マイクロアレイ / 発現パターン / 起査電顕 / 光顕 / 上皮-結合組織 |
Research Abstract |
胎生中期から出生までSDラット胎仔試料サンプリングを行った。8週齢以降の腟内インピーダンス3KΩ以上の雌個体を毎夕方に選別し、雄と1:1で交配させ、赤外線webカメラPC画像監視システムにより交尾行動を確認した。翌朝午前9時に腟スメアを採取し、精子確認にてE0.5と規定し、起算日に炭酸ガスにより安楽死・試料採取を行い、RNALaterにより冷凍保存した。光顕試料(ISH)、電顕試料も併せて採取した。採取されたラット胎仔舌尖組織(6ステージ)は液体窒素の氷結破砕・スピンカラムによりtRNAを抽出し、九州大学教育・研究支援センターにてcRNAマイクロアレイ解析(イルミナ;委託)した。得られたデータはGeneSpringGX、SubioPlatformにて解析を行い、候補遺伝子を抽出した。同時に舌乳頭の形態形成における上皮・間葉・基底膜での時系列的変化領域の特定のため、胎生中期から出生後までのSDラット胎仔の光顕、走査電顕による観察を行った。胎生後期の特定時期に舌乳頭組織に著しい形態変化と発現遺伝子の遷移が見られた。 一方、北里大学十和田農場でブタの試験的交配を行った。妊娠100日経過後、十和田市食肉センターに搬入・屠殺処理し、ブタ胎仔を採取した。直ちに舌組織ブロックを採取し、RNA laterによる凍結保存を行った。 上記ラット胎仔の舌組織採取tRNA収量は非常に小さい為に、マイクロダイセクションは断念した。ブタ舌試料はtRNAの収量が見込めるため、次年度に試行する。 これにより、胎生後期から出生までのラット胎仔の舌乳頭の形態形成を時系列的に示す舌組織標本(光顕・SEM・TEM)・マイクロアレイによる遺伝子発現パターンの把握とサンプルを得る事ができた。これにより舌乳頭形態形成関与遺伝子を抽出し、ISHによる組織上の局在の確認などさらなる解析へ展開する端緒となった。
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