2011 Fiscal Year Annual Research Report
舌粘膜乳頭新生技術確立の為の胎生ラット・ブタ舌乳頭形態形成関連因子の探索
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22592266
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
吉村 建 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (90297953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進藤 順治 北里大学, 獣医学部, 准教授 (80453512)
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Keywords | 形態形成 / ラット / 舌 / マイクロアレイ / 発現パターン / 走査電顕 / 光顕 / 上皮-結合組織 |
Research Abstract |
平成22年度で行われた胎生中期から出生までのラット胎仔マイクロアレイ解析結果より、本学に間接経費にて導入されたGenespringGX並びにSubio Platformソフトウエアにて網羅的解析(データマイニング)を行った。また、ナラプロ・テクノロジーズ社にCytoscapeによるパスウェイの関連付け・可視化を委託し、パスウェイ描記を試行した。データマイニングにて得られた遺伝子候補(Foldchange2.0以上)のEntrez収録遺伝子配列を鋳型としてRealtime-PCRにより遺伝子量の定量解析を行い、マイクロアレイ結果の検証を行った。定量解析後、増幅産物よりクローニングとシーケンサによる遺伝子配列解析(委託)を行い、遺伝子配列の確認も行った。 採取されたラット試料による抽出結果に未確定遺伝子がある事が分かった為、比較対象としてマウス試料によるサンプリングも行った。日本SLC社より妊娠マウスを入手し起算日に安楽死・試料採取を行い、RNALaterにより冷凍保存した。光顕試料(ISH)、電顕試料も併せて採取した。採取されたマウス胎仔舌尖組織の液体窒素での氷結破砕とスピンカラムによりtRNAを抽出し、北海道システムサイエンス社にてcRNAマイクロアレイ解析(Agilent;委託)した。得られたデータはラット同様GeneSpringGX、SubioPlatformにて解析を行い候補遺伝子を抽出し、胎生後期の特定時期に舌乳頭組織にラットと同様の発現遺伝子の遷移が見られた。 一方、北里大学十和田農場でブタの本格的交配を行った。十和田市食肉センターに搬入・屠殺処理しブタ胎仔を採取し、舌組織ブロックを採取しRNA laterによる凍結保存を行った。 胎生後期から出生までのラット・マウス胎仔の舌乳頭の形態形成を時系列的に示す舌組織標本(光顕・SEM・TEM)・マイクロアレイによる遺伝子発現パターンの把握と同時期のブタ胎仔サンプルを得る事ができた。これにより舌乳頭形態形成関与遺伝子を抽出し、平成23年度のISHによる組織上の局在の確認への準備となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラット遺伝子抽出結果から、未確定遺伝子がある事が分かった。また、マイクロダイセクションにより抽出される遺伝子量は微量な為、今回用いる事を断念した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度はin situ hybridization(ISH)法による切片上での定性分析を行う。また、上記対策として比較対象としてマウス試料においての解析も同時に行い、候補遺伝子のホモロジーの高いものを検索し、ISHによる解析を行う。
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