2011 Fiscal Year Annual Research Report
不正咬合発症マウスの中枢神経系機能に関する統合的理解
Project/Area Number |
22592275
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉原 俊博 北海道大学, 大学病院, 講師 (60261319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 昇平 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00374546)
高崎 千尋 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (60451449)
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Keywords | 不正咬合 / 成長 / 中枢神経系 / ストレス / フウス |
Research Abstract |
平成23年度は不正咬合発症マウス群と対照群について以下の実験を行った。 【実験】 実験1.「幼少期からの咬合の不調和が成長後ストレス反応に与える影響」 生後3か月後のBALB/c-bm/bmマウスに新規環境変化ストレスを与え、視床下部corticotropine-releasing hormone(CRH)、下垂体adrenocorticotropic hormone(ACTH)さらに血中コルチコステロンを経時的に測定し、対照群と比較した。 実験2.「幼少期からの咬合の不調和が成長後HPA axis negative feedback機能に与える影響」 生後3か月のBALB/c-bm/bmマウスについて、海馬のglucocorticoidreceptor(以下、GR)の発現量を測定し、対照群と比較した。 実験3.「幼少期からの咬合の不調和が成長後CAニューロン機能に与える影響」 生後3か月のBALB/c-bm/bmマウスについて、PVNにおける細胞外液を経時的に採取し、細胞外液中カテコールアミン量を測定し、対照群と比較した。 【実験結果】 1.新規環境変化ストレスに対して、CRH、ACTH、血中コルチコステロンいずれも不正咬合発症マウス群は対照群に比較して有意に高かった。 2.不正咬合発症マウス群は対照群に比較して、GRの発現量が有意に低かった。 3.不正咬合発症マウス群は対照群に比較して、細胞外液中カテコールアミン量が有意に高かった。 以上の結果より、不正咬合発症マウスは海馬のglucocorticoidreceptorのdown-regulationが起こっており、そのためHPA axis negative feedback機能が十分に機能していないことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該研究課題を申請した際の計画書のとおりに研究が行われているので。
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Strategy for Future Research Activity |
BALB/c-bm/bmマウスの行動(明期の睡眠と暗期の行動について検索を行う。そのために時計遺伝子の発現量を測定する。
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Research Products
(1 results)