2012 Fiscal Year Annual Research Report
矯正的歯の移動時の歯根膜におけるTen-m/Odz3遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
22592277
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
酒井 雄一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (00451609)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Ten-m/Odz3 / 歯根膜 / 機械的刺激 |
Research Abstract |
歯根膜はその機能を営む上で、分化、石灰化することなく未分化な状態が保持されているが、そのメカニズムは不明である。本研究では、歯根膜の恒常性維持を分子レベルで解明することを目的に、下顎頭軟骨において未分化な軟骨線維層に強く発現し、軟骨細胞の分化の抑制に関与していると思われるTen-m/Odz3遺伝子に着目して、矯正的歯の移動実験ならびに培養歯根膜細胞を用いたin vitroでの分子メカニズムの解析を行うこととした。 実験的歯の移動モデルとして、ラットの上顎第一臼歯に矯正歯科治療用金属線を用いて矯正力を適応した。まず、移動9日後の組織学的解析を行うために、H-E染色を行ったところ、第一臼歯の歯周組織において歯の移動にともなう牽引側と圧迫側認められた。また、TRAP染色を行ったところ、圧迫側の歯槽骨表層にはTRAP陽性細胞が認められた。さらに、歯周組織におけるTen-m/Odz3 mRNAの発現パターンの解析のためにin situ hybridizationを行ったところ、対照群の歯根膜と歯槽骨表層においてTen-m/Odz3の発現が認められた。また9日間の歯の移動群でも、歯根膜と歯槽骨表層においてTen-m/Odz3の発現が認められ、特に対照群と比べて圧迫側歯槽骨に近い歯根膜においてその発現が強く認められた。 以上のことからTen-m/Odz3は歯根膜および歯槽骨表層において発現し、また機械的刺激によりその発現パターンが変化することが明らかとなった。現在、得られた成果を論文としてまとめており、国際的雑誌に投稿する予定である。また、今後歯根膜細胞を用いたin vitroの実験を行うことにより、Ten-m/Odz3の歯根膜における機能の解析を目指したい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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