2011 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節動態および関節負荷が顎関節頭リモデリングにおよぼす影響の解明
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22592290
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
古賀 義之 長崎大学, 大学病院, 講師 (50175329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 教明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40230750)
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Keywords | 変形性顎関節症 / 顎機能 |
Research Abstract |
1.ラット用顎運動計測装置の改良と磁場発生装置について マウス用の顎運動計測システムをラット用に改良した.ラットはマウスに比較してその骨格が大きいため,計測システム自体を大きくし,さらに顎運動計測標点であるマグネットも大きい物を利用することにした.計測精度は±50μmで充分に実用的な精度を得ることができた. 次に,標点にチップコイルによる電磁石を応用する方法について検討を行った.電磁石駆動に対して低周波の矩形波を応用したところ,コイルから熱とスパイクノイズが発生した.これは,矩形波に高周波が含まれることや,矩形波の急激な電圧減少に際し,コイルに逆起電圧が発生することが原因であることが推察された.矩形波ではなく,立ち上がりと立ち下がりの緩やかな電圧を発生させる回路と発生させる周波数についてさらなる検討が必要となった. 2.ラット顎関節障害モデルの作製 簡単な方法として,下顎枝の垂直骨切りモデルを作成し,顎骨動態および生着メカニズムについて検討を行った.また,部分的関節障害を起こすために,針の先端を利用して,関節頭に欠落部を作る方法を考案したが,まだ,付近の組織を傷つける可能性が大きいことや,欠落部の大きさが一定しないことなどが,課題として残っている.CTレントゲン装置を併用しながら,さらに正確な場所の検討が必要であることと,針を押し込むときの強さと移動量を管理する必要性があることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コイルから発生するノイズが予想以上に大きいことと,顎関節頭の欠落を作る際に,付近の組織を傷つけてしまうことがあげられる.
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Strategy for Future Research Activity |
実験動物のラットに関しては,多くの個体を利用して,顎関節頭の修復様相の検討を行うことと,電気回路に関しては,コイル駆動電圧の再検討を行い,システムの構築を計ることとする.
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