2010 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節への負荷頻度上昇が関節軟骨内アスポリン過剰発現を介したOAの発症をもたらす
Project/Area Number |
22592294
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
米満 郁男 横浜市立大学, 市民総合医療センター, 助教 (00431940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藪下 忠親 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科咬合機能矯正学分野, 非常勤講師 (40420260)
武居 真希 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (50547445)
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Keywords | 顎関節 / 負荷頻度 / 下顎頭軟骨 / アスポリン / OA |
Research Abstract |
顎関節症の一因解明のため、本研究では顎関節への負荷頻度とその大きさを変化させた際の下顎頭形態変化、下顎頭軟骨の組織学的変化および顎関節円板の性状変化について検討している。頻度は、クレンチング・ブラキシズム等の侵害刺激を想定しており、昼夜問わずある一定時間継続的に非生理的刺激が加わることの有害性を解明していくことが、本研究の意義である。先ず、顎関節に侵害刺激を与えるために、腹腔内麻酔下にてautomatic pulling machineを用いたラット下顎受動開閉口運動を頻度・大きさを変えて行わせた。その後屠殺、通法に従い脱灰し、現在顎関節矢状断切片作製中である。今後、刺激付与期間・強度の異なる各群に対して、toluidine blue染色、TGF-b1およびasporinの免疫組織化学染色を行っていく。先行研究において、顎関節領域では明らかにされていない顎関節OAとasporinとの関連性について解明されれば、顎関節症の一因解明の一助となり得る。当初の計画に加えて3次元的な下顎頭軟骨下骨の形態変化を調べるべく、micro-CT撮影をすることとした。その前段階として、分担研究者である武居真希らと共に、ラット下顎頭のmicro-CTによる3次元骨形態計測を行い、下記の学会発表を行った。骨形態計測の結果、顎関節への負荷が減少した実験群下顎頭海面骨の骨体積、骨密度の減少が認められた。今後同様に、獲得した手技を用いて、本実験モデルにおいても骨形態計測を行っていくこととする。また、研究実施計画に記載した顎関節円板の性状測定についても、今後併せて行っていく予定である。
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Research Products
(1 results)