2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592302
|
Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
伊平 弥生 鶴見大学, 歯学部, 講師 (40200018)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝田 芳信 鶴見大学, 歯学部, 教授 (20184145)
下田 信治 鶴見大学, 歯学部, 教授 (30139620)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | Zip13 / 歯根膜 / 歯槽骨 / 線維性結合組織 / コラーゲン線維 / H.E染色 / 鍍銀染色 / 免疫染色 |
Research Abstract |
歯根膜線維の代謝・維持ならびに歯槽骨に関わるZip13の役割を知ることを目的に6,12および20週齢のZip13をノックアウトしたマウス(以下Zip13KOマウス)を用いて線維性結合組織である歯根膜を中心に検討した。 ・歯槽骨および歯根膜の形態観察:下顎第一臼歯部でH.E染色と鍍銀染色により行った。WTマウス(野生型マウス)は歯槽骨、歯根膜の幅に変化は見られなかった。KOマウスは12週齢以降では歯槽骨上部付近が塑造になった。歯槽骨上部の歯根側は凹凸が著しく、その部位の歯根膜の形態は複雑であり、歯根膜の幅は広くなっていた。20週齢では歯根膜が薄くなっているところがあったが、歯根膜が消失し、骨性癒着をきたしているところはなかった。・線維性結合組織の微細構造観察:透過型顕微鏡により歯根膜のコラーゲン線維の直径、数、縞模様の周期観察を行った。コラーゲン周期の幅を測定した結果、WTマウスのほうが有意に長かった。歯根膜の単位面積当たりのコラーゲン数、コラーゲンの直径ともにWTマウスで大きかった。・頭蓋冠縫合部の観察:歯根膜と同様に靭帯結合により骨連結を行う頭蓋冠の縫合部について、縫合部の石灰化の状態を実体顕微鏡下で観察した。12週齢のKOマウスでは、コラーゲン線維からなる靭帯結合は消失していたが、WTマウスの縫合部はコラーゲン線維が存在していた。・免疫組織化学染色:WTマウスとKOマウスについてcollagen1抗体で免疫組織学的染色を行い、第一臼歯歯根膜における抗体の発現を観察した。歯根膜線維芽細胞、歯槽骨においてI型コラーゲンの発現に大きな違いはみられなかった。 Zip13がノックアウトされると早期にコラーゲン線維の脆弱性が生じ、加齢が進むものと思われる。これらのことから、Zip13は歯根膜を含む線維性結合組織の代謝・維持に重要な役割を果たす遺伝子であると推測できる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|