2010 Fiscal Year Annual Research Report
重度歯周病罹患歯の残存歯根膜を根面に増殖させた歯とBMPの移植による歯周組織再生
Project/Area Number |
22592307
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 彰 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (20301913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 善隆 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (30230816)
齋藤 恵美子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (80374528)
有馬 太郎 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (80346452)
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Keywords | エムドゲイン / 根面処理 / 組織培養 / 歯周組織再生 |
Research Abstract |
1、申請者が考案した歯周組織再生療法の検討のため、 本年度の研究の目的は、(1)エムドゲイン塗布前の根面処理の評価、(2)エムドゲインを塗布後直ちに移植した歯の治癒について検索を行った。 2、研究の方法と結果 (1)ビーグル犬の前歯を摘出して、歯冠側の歯根膜とセメント質を除去して根尖側の歯根膜を残した試料を作製した。根面処理、エムドゲイン塗布後に4週間培養を行い、残存歯根膜からルートプレーニング面への細胞増殖について組織学的に観察した。残存歯根膜からルートプレーニング面への細胞増殖はエムドゲインを塗布すると増加して、根面処理の影響はほとんど認められなかった。しかし、アルカリフォスファターゼ活性陽性細胞は、エムドゲイン塗布前の24%EDTA(2分)処理によって統計学的に有為に増加するが、36%リン酸(1分)処理ではエムドゲイン効果を打ち消すように減少することが示された。 (2)ビーグル犬の前歯を摘出して、根管治療後、歯冠側5mmの歯根膜、セメント質を除去してルートプレーニングを行い、根尖側の歯根膜を残した試料を作製した。24%EDTA(2分)処理後にエムドゲイン塗布後、直ちに移植した群と、塗布後6週間組織培養した後に移植した群を設定して、移植後8週における治癒について病理組織学的に検索を行った。組織培養によって歯根膜細胞がルートプレーニング面を覆った群では、結合組織性付着が71%認められたが、組織培養を行わずに直ちに移植した場合は、結合組織性付着は根尖側約30%にとどまり、それより歯冠側の根面では根吸収や骨性癒着が観察された。
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Research Products
(6 results)