Research Abstract |
1. 歯周ポケット治療におけるEr:YAGレーザーを併用した新しい臨床術式の臨床成績に関する研究 基本治療後の歯周炎患者を対象とし,5mm以上の残存歯周ポケットの2部位について,スプリットマウス・デザインでのランダム化臨床比較試験(RCT)を開始し,約10人において施術を行った.2部位のうち一方は,根面に対する従来の機械的ポケット処置(スケーリング・ルートプレーニング:SRP)をキュレットのみで行い,もう一方はSRP後に追加でレーザー治療を行った.一重盲検とし,処置部位の検査を術前,術後1,2週,1,3,6ヶ月に行い,従来のSRP単独と比較して,臨床的,細菌学的,免疫学的に総合的に検索を行っている. 2. Er:YAGレーザーを用いた新規のインプラント周囲炎の治療法の確立に関する研究 各種インプラント体のマイクロストラクチャーに対する高パルスのEr:YAGレーザー照射の影響について,条件を変え詳細に検索した.一部の種類のマイクロストラクチャーを除き,安全で効果的な至適出力範囲を決定した. 3. 各種歯周組織細胞対するレーザー照射の生物学的効果に関する研究 新規の半導体レーザーによる上皮細胞増殖効果について検索し,上皮細胞に対する増殖促進効果を確認した.Er:YAGレーザーによる骨芽細胞の石灰化促進についても検索中である. 4. 青色LEDを用いたAntimicrobial photodynamic therapy (a-PDT)に関する研究 青色LED単独,青色LEDと候補色素の併用によるPorphyromonas gingivalisに対する殺菌効果について,in vitroにて細菌液を用いて検索し,候補色素の至適濃度とその優れた殺菌効果を確認した. 5. OCTを用いた歯周組織断層診断について基礎的な検討を行った.
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