2011 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原菌の複数菌感染による宿主細胞侵入機構の解析と新規制御法の検討
Project/Area Number |
22592317
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
齋藤 淳 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (60266559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 和幸 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00212910)
稲垣 覚 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (20385165)
国分 栄仁 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (70453785)
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Keywords | 歯周炎 / 歯周病原細菌 / 侵入 / バイオフィルム |
Research Abstract |
本年度は研究計画に沿った進捗が得られた。これまで我々はプラークバイオフィルム形成において重要な役割を担っているFusobacterium nucleatumの存在下で,Porphyromonas gingivalisの宿主細胞への侵入が促進されることを明らかにしてきた。そのメカニズム解明へ向けた次のステップとして,今回はP. gingivalisの侵入因子欠損株を使用し,F. nucleatumとのco-infectionで促進されるP. gingivalisの歯肉上皮細胞への侵入について解析を行った。 侵入解析はantibiotic protection assayを用いて行った。P. gingivalisのserin phosphataseであるSerB欠損株は,Louisville UniversityのDr. Richard Lamontより供与を受けた。P. gingivalis 33277のwild type strain,SerB mutant,そしてcomplement strainを使用し,F. nucleatum存在下でヒト歯肉上皮細胞Ca9-22への侵入率を検討した。 F. nucleatumによりP. gingivalis SerB mutantも侵入促進が認められた。このことから,P. gingivalisによるCa9-22への侵入促進メカニズムには,P. gingivalisのSerBは関与していないことが示唆された。 以上の知見は、歯周病原細菌による宿主細胞への侵入の機序と意義を解明するうえで一助になると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究者一人ひとりの達成度が順調で,全体的な目標に着実に向かっている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在ほぼ順調に進展しているため,計画変更の予定はない。
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Research Products
(5 results)